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2017-04-27

【地名を訪ねて】船橋〜花輪〜

「花輪インター」といえば、ラジオを聞いているとよく交通情報で渋滞が報じられるので自然と耳にする事が多いですね。

しかし花輪ICの近辺には「花輪」という地名がないのご存知でしたか?

えっ!嘘でしょ?と思う方、地図をご覧ください

 

では「花輪」という名はどこから来たのでしょうか?

諸説あります。

説①かつてこの辺に「花輪城」という城があった名残りという説。

花輪城は現在の茂侶神社のあたりにあったそうで、城主や来歴については伝承が無く不明です。

茂侶神社境内には土塁と推測される跡がわずかに残っています。

写真右側が土塁と思われる

堀跡と見られる

小さな神社ですが、「江戸名所図会」に載っているように眺望の良い場所だったとされています。

今でも交通渋滞スポットとして有名な花輪ですが、中世の交通ルートから見ても花輪城は交通の要所にあった城と推測されています。

江戸名所図会の「茂侶神社」。いい眺めです

説② ハナワが「山のさし出たる所。土の高く盛り上がった小高い所。高地。」を意味する言葉とされており、船橋競馬場北側の丘を指しているという説

実際、検見川や千葉市中央区にも「花輪」という地名がありいずれも小高い台地の地形になっています。

確かに東船橋6〜7丁目は地形が高くなっている。 *国土地理院「電子国土Web」地図および標高データをもとに、「カシミール3D」にて作成・加工

 

ちなみに千葉県流山市にも「花輪城」の跡はあり、こちらは中世城郭の一つとして資料も残っており、現在跡地は公園になっています(花輪城址公園)。ここの地形も周囲より高いので②の説に当てはまりますね。

 

参考サイト:花見川流域地誌素材集

参考文献:「船橋の地名を歩く」(船橋地名研究会・滝口昭二編著/崙書房出版)

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