災害時に食料を船橋市民に供給してくれる”京葉コンビナート”について
読者の方から情報提供がありました。
<情報>
ちょっと前の情報ですが、船橋市民の方に知っておいて貰った方が良いと思い投稿させて頂きます。
イケアの裏と言うか南側に京葉食品コンビナートと言う食品専門工業団地があり、進出企業は約33社でサッポロビールを始め、ほぼ大手企業の工場が日々食品を製造しております。
コンビナート全体は京葉食品コンビナート協議会と言う組織で管理しております。
ここから情報ですが、この京葉食品コンビナート協議会と船橋市は「災害時物資供給協定」を締結しており、その名称の通り震災時には船橋市民に優先的に食品を提供すると言う物です。
このような協定は全国的に見てもありそうで無いもので、知っておいて損は無いと思います。
【情報提供者:すみちゃんさん】ありがとうございます。
皆さんも気になる事やオススメのお店などあれば「情報提供フォーム」よりどしどしお寄せください!
情報をまとめると、
「京葉食品コンビナートに進出している食品・飲料メーカーが、緊急時には船橋市に災害用食料を提供してくれる」
ということですね。
恥ずかしながら、京葉食品コンビナートのことを読者の方から情報提供をいただくまで知りませんでした。
ということで、京葉食品コンビナート協議会へ話を聞きに行ってみました。
↑取材にご協力いただいた功刀(クヌギ)さん
▼京葉食品コンビナートとは?
32社の食品・飲料メーカー並びに食品関連事業会社で構成されている農林水産大臣認定食品工業団地(全国で5箇所あるうちの1箇所)。
主に消費者がすぐに飲食できる食品・飲料を製造している企業が多いです。
(サッポロビールやマルハニチロ、セブンイレブンのおにぎりやお弁当などを製造しているフジフーズなどなど有名な企業ばかりです)
コンビナートの場所は南船橋駅の南方にあり、全体の広さはなんと、東京ドーム15個分もあるそうです!!
(広すぎて想像がつかない笑)
また、電気・工業用水・排水浄化・蒸気は共同設備として一箇所でまとめて管理しているのも、京葉食品コンビナートの特徴です。
↑各社工場への配管ラック。電気、水、排水、蒸気の管がまとめてられて各工場へ配管されています。
▼初期の頃は空き地が多かった
この場所はもともと千葉県が三井物産に払い下げをした土地でした。
当時は製粉、製糖、精油などの食品の原料を製造する企業を対象に誘致しようとしていました。
ただ、オイルショックが原因であまり企業が集まらず、空き地が多かったそうです。
その後方針を変え、消費者がすぐに飲食できる食品・飲料を製造している企業を対象に誘致したところ、多くの企業が集まりました。
▼災害時物資供給協定とは?
出典:京葉食品コンビナート協議会公式HPより
すみちゃんさんから情報提供があった「災害時物資供給協定」について聞いてみました。
この協定は船橋市と、京葉食品コンビナート協議会及び、コンビナートに進出している食品・飲料メーカーと物流会社によって、平成25年2月6日に締結されました。
内容は、大きな災害が発生した際に船橋市の要請により、コンビナートにある食料製品や原料食材・製品への使用水等を、避難を余儀なくされた船橋市民に供給するというもの。
この協定が締結されたのは、やはり平成23年3月11日に起こった東日本大震災の影響が大きかったようです。
▼その他にもこんな協定が
・災害時のSHIRASE利用協定
WNI気象文化創造センターと京葉食品コンビナートが締結。
2008年まで南極観測船として活躍していた「SHIRASE(しらせ)」。
この協定の内容は、災害時にコンビナートに就業している帰宅困難者がSHIRASEにある230台のベットを使用可能、
そして、船内にある未使用の倉庫をコンビナート就業者の為の防災用品の備蓄場所として使用するというもの。
・災害時の岸壁等使用協定
海上自衛隊横須賀地方総監部と京葉食品コンビナートが締結。
この協定の内容は、災害時に自衛隊が救助活動のために京葉食品コンビナートの岸壁(船が停泊する場所)を使用できるというもの。
実は京葉食品コンビナートの岸壁は水深12mもあるのです!!
元々製粉、製糖、精油などの食品の原料を製造する工場を予定していたことから、大型船の停泊を想定して水深12mという深さににしたそうです。だからSHIRASEも停泊できるんですね。
今回は私自身もかなり勉強になりました。
なかなか普段の生活では気がつくことができないですが、災害時のためにこのような取り組みが事前にされていることを知っていると安心しますよね。
このような形であたり編集部にて取材をしますので、気になることや、為になる情報などがありましたら「情報提供フォーム」よりどしどしお寄せください!