船橋名産「ホンビノス貝」について詳しく調べてみた【前編〜基礎知識〜】
本誌連載企画「あたり探偵団」にて、ホンビノス貝について詳しく調べてきましたが、誌面の限られたスペースでは紹介しきれなかった“漁の様子”など、実際に船に乗って取材してきたので、WEB完全版として詳しくご紹介します。
数年前からその名を聞くようになり、ここ最近スーパーなどでも見かけるようになった「ホンビノス貝」。そんな「ホンビノス貝」ってどんな貝だか知ってますか?と聞かれたらみなさんどう答えますか?
「三番瀬で取れるんだよね?」
「外国の貝って聞いたけど?」
「船橋の名産なんだよね?」
「ハマグリ?みたいな貝らしい」
そう、多くの方は“あやふや”な返答だと思うんです。(私はバッチリ説明できますよ!という人も中にはいるでしょうが)
そこで今回、あたり編集部がバッチリ取材してきたので、みなさんの“あやふや”をクリアーにしたいと思います。
そもそも「ホンビノス貝」って何?
北アメリカ大西洋岸が原産の二枚貝です。
1990年代に、北米大陸から日本に来た船のバラスト水に混ざって運ばれて移入したとされています。
名前の由来は、古くVenusu属であったため「ビーナス貝」と呼ばれたことに由来します。
日本でも北海道などで取れていた“国内産”のビーナス貝があり、こちらに先に「ビノスガイ」という和名がつけられました。
そして90年代以降に移入して来た海外のビノスガイを、区別をするために「本」をつけて「ホンビノスガイ」と名付けられました。
北米では重要な水産資源とされていて、主にクラムチャウダーなどの料理に使われています。
ホンビノスガイの特徴
①つよい
生命力が非常に強く、通常アサリなどは壊滅してしまう“青潮”の中でも影響を受けないそうです。水揚げされてからも1週間程度は保存ができるというまさに「タフ貝」なのです。
②やすい
見た目はハマグリに似ていますが、2〜3月が旬のハマグリと違ってほぼ1年を通じて安定して漁ができます。また保存がきき、輸送の手間も少ないので価格が安くなります。
③うまい
北米ではクラムチャウダーに使われているように、出汁がたっぷり取れて身も大きく食べ応えがあります。お湯で茹でるだけでも、濃厚な貝の旨味を十分に味わうことができます。さらに、貝類に必須の「砂抜き」がいらないので、料理の手間も少なくなるのは嬉しいですね。
聞き慣れない名前に最初は手が出にくいかもしれませんが、一度食べるとリピーターになること間違いなしです。
船橋名産として
三番瀬はホンビノス貝の好漁場
東京湾の中でも、特にここ船橋の三番瀬はホンビノス貝にとって居心地の良い場所なのでしょう。生息数も多く、水揚げ量は年々増え続けて右肩上がりです。
平成19年の193トンから、昨年平成28年は1,511トンと約8倍になっています。
もちろん漁獲量は日本一を誇ります。
三番瀬の新たな水産資源として、市・漁協・飲食店が一丸となってPRして来たことで徐々に認知が広がりメディアなどでも取り上げられるようになって来ました。
船橋の新たな名産品として、今後も期待が高まっています。
どこで買えるの?
船橋をはじめ、近隣の市でもスーパーでだいぶ見かけるようになってきました。
でもお近くのスーパーには売ってないという方は、船橋港にある漁協の直売所「三番瀬みなとや」なら通年で販売していますので是非ご利用ください。
三番瀬みなとや
住所/船橋市日の出1-22-1 船橋漁港内
TEL/047-434-0668
営業時間/10:00〜15:00
定休日/火曜、水曜日(*シケ等により臨時休業の場合があります)
駐車場/あり
ホームページ/ http://www.funabashi-gyokyou.jp/minatoya
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【後編】へ続く〜実際の漁の様子をご紹介〜
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