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2018-09-12

インドカレーだけど実は…!? 店主のこだわりあふれる「ぞうさんカレー」

ナマステ〜

少し涼しくなったと思ったら、猛・暑・再・来!

ついつい冷たい麺類などに手を伸ばしがちですが、こういう時こそカレーの出番です。独自のスパイス使いでオリジナルの味を編み出す店主たちと、その極上の一皿を求めて三千里。今日もめくるめくカレーワールドへいざ!

記念すべき第2回のお店は、「ぞうさんカレー」です。

ここ、ちょっと変わったネーミングで前々から気になっていたんですよね。

場所

東武アーバンパークライン(このネーミングも気になりますが)塚田駅から行田公園に向かって5分ほど、住宅街を歩いて行くと……

塚田駅方面から

行田公園方面から

カラフルなぞうさんジョウロが目印です

こちらが「ぞうさんカレー」です。ガラガラの引き戸に瓦屋根、その佇まいはまるで小料理のよう。暖簾をくぐれば「まあまあ、遠いところをよう来てくれはりましたな」と割烹着の美人女将が出迎えてくれそうな雰囲気だなあ!

おじゃましまーす(ぎこちない開け方ですみません)

店内(入り口から)

カウンター上にもぞうさんジョウロがズラリ♡

「この場所はもともと寿司屋だったんですよ~」と、出迎えてくれたのは店主の中村成さん。

14坪ほどの店内には、座敷が12席、カウンターが4席。小上がりがあるせいか、どことなく溢れる実家感が非常に落ち着きます。パステルイエローの壁がとっても明るい雰囲気です。

おたのしみのカレー

ランチメニューです

ディナーメニューです。このほかサイドメニューやドリンクも

メニューは大きく昼と夜に分かれており、「本日のカレー」をはじめ、チキン、マトン、エッグ、豆、ベジタブル……と全部で18種類ほど。セットのバリエーションも豊富なので、腹ぺこ具合に合わせて選べます。

今日は、中村さんが一番好きだという「キーマカレー」と、人気ナンバーワンの「チキンカレー」をいただくことにしました。

ランチCセット1000円。カレー2種にナン、ライス、サラダにチキンティッカもついてお得感◎

実食!(ぎこちない食べ方ですみません)

「んんん!?!?」

メニュー全体がいわゆるインドカレーのラインナップだったので、一口食べてちょっとビックリ。スパイスがガツンと効いたものを想像していましたが、趣が違います。全体的にマイルドな味わいながらも、鼻に抜けるスパイスの風味が後を引く。店名や店の雰囲気にも似た「なんだかやさしい味わい」なのです。

店主の中村成さん

「とにかくシンプルな味を目指しています。スパイシーさを活かしつつも日本人の味覚に合うよう、インド人シェフと何度も試作を繰り返して、スパイスを微調整していく。インド人シェフとの作業は、そもそもの食文化が違うので、結構難しいんですけどね(笑)。でも、その分おもしろい」(中村さん)

そう確かに「インド」と「日本」のバランスが絶妙なんです。どちらかに、もう少しでも偏ると違うんですよ、きっと。両者がギリギリのバランスまで歩み寄って初めて生まれるコクと旨味と辛さの一体感!!

カレーは、まずはベースを作るところからスタートします。

玉ねぎが飴色になるまで2時間ほどひたすら炒め、香ばしさと甘みを引き出します。さらに15種以上のスパイスなどを加え、約1時間煮込みます。このスパイスの調合に、中村イズムが凝縮されているのです。

「例えば、お店で一番辛いキーマカレーは、特にチリの量にこだわりました。チリはコクにつながるところがあって少なすぎてもダメ。インドカレーは好きだけど、スパイシーすぎるのはちょっとアレなんで(笑)」

こうして「なんだかやさしい味わい」のもとである3種のベース(基本のベース/キーマカレー用ベース/シーフード用ベース)が作られているわけなんですね。

中村さんのこと

もともとカレーチェーンの「CoCo壱番屋」で働いていた中村さん。毎日カレーを作っているうちにカレーの本場インド「呼ばれた」と言います。「まずは情報収集を」とたまたま入った近所のインドカレー屋で、店主のインド人と「一緒にインドカレー屋を作ろう!」とまさかの意気投合

その後、中村さんはバックパックを背負い、40日間のインドの旅へ。

「あのゲストハウスはヤバいですよね〜」とついインド話で盛り上がる(なぜ私は背中を向けているのか。すみません)

「インドではカレーの勉強もしがいがありますよね!」

「いや、カレーはほとんど食べなかったんです」

「OH!」

「パールGをよく食べたなぁ」

パールGとは、インドの国民的ビスケット。1930年代から製造されているそうで、商店にはもちろん、路上の小さなチャイ屋でも売っていました。卵不使用でベジタリアンもOK。ミルクの風味、サクッと軽い食感で、例えるなら森永のマリービスケットのような雰囲気。確か、10枚ほど入っていて5ルピー(1ルピー=約1.5円)くらいだったような。ライター・イナバも「何はさておきパールG」と大変お世話になったお菓子です。

「あ、エッグカレーやチキンカレーは食べました。でも、パールGは

        よく食べたなぁ」

中村さんは帰国後2~3年の準備期間を経て、2013年にインド人シェフと「ぞうさんカレー」をオープンさせます。

「やはり、象をモチーフにしたヒンドゥー教の商売繁盛の神様ガネーシ

       ャから命名を?」

「いや、分かりやすい名前にしたかっただけ」

「OH!」

インド料理屋にはスーリヤ、サムラートなど日本人には馴染みがない店名が多く、なかなか覚えられないという中村さん。そこで、子どもにも分かるようとにかくシンプルな名前をと考えたそうです。確かに一度聞いたら忘れない。今やカレー好きはもちろん、女性や子連れのお客さんも多いとか! ちなみに、子ども用にはあま〜い「バターチキンカレー」の用意もあります(ハマる大人も多いらしい)。

つい「インドではカレー」など、既定の考え方に結びつけがちですが、どんな時でも自由な発想、楽しむ姿勢を忘れない中村さん!

絵本やおもちゃもあるので子どもも楽しい!

近所の子どもたちが描いて持ってきてくれたという絵。かわいい〜

遊び心あふれるオリジナルメニュー

中村さんのシンプルで自由な発想は、もちろんメニュー開発にも大きく反映されています。

期間・数量限定の「冷やしキータマヨカレー」

こちらはなんと、“冷え冷え”キーマカレー生クリームを入れることでコクと滑らかさを演出。上に乗ったゆで卵にはマヨネーズがたっぷり。コクがありスパイシーながらも、冷たいのでさっぱりいただける逸品です。熱々のナンと一緒に食べるのがオススメ。

「梨(な)っしー」(数量限定/左)400円と、ラズベリーラッシー(右)350円。カレーセットに追加の場合は割引あり

鎌ヶ谷または船橋産の梨を贅沢にラッシーにしたナッシー! シャリシャリの食感ヨーグルトの酸味がベストマッチ(以前は、注文が入るたびにおろし金で気合ですりおろしていたらしい)。これ、めちゃくちゃ美味しいです! そのほかマンゴー、ブルーベリーもあり。

ランチCセットにつくチキンティッカ

皮付きの鶏モモ肉を、タンドール窯で焼き上げる「チキンティッカ」。生姜やガーリック、ターメリック、ヨーグルトなどで下味をつけてから高温の炭火でじっくり焼くため、やわらかくジューシーで香ばしい! これがまた絶品なのです。焼き上がりにしょうゆを少し垂らすことで、焼き鳥のような、和風な雰囲気も漂う魅惑の味です。

インド特有の調理器具であるタンドール窯

ナンを焼くインド人シェフ。備長炭を窯の底で燃やして加熱。高温を維持するために付けっ放しにするのが基本。夏場は相当な気温に!

そのほかにも「鳥ひき肉と枝豆のカレー」「鶏皮のカレー」「タコとほうれん草のカレー」などなど。インド・リシュケシュ出身の二代目シェフとともに中村さんのアイディアあふれる創作カレーが期間ごとに繰り出します!

週末は行列ができることもあるので、事前の予約もオススメです。ランチ時の予約もOK!

さぁみんなでナイスカレー!

ぞうさんカレー

住所/千葉県船橋市行田1-46-20

TEL/047-439-6431

営業時間/11:00〜14:30、17:00〜21:00

定休日/月曜

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