老舗焼き鳥屋さんが作るラーメンは鶏と人ガラが効いた1杯 「デリカフーズ ハマモト」
いらっしゃいませ
自称日本一ラーメンを食べているアスリート(自分調べ)こと一場治之進です。
取材の為にラーメンを食べ・趣味の為にラーメンを食べ・食事の為にラーメンを食べ・・毎日毎日ラーメンに埋もれて幸せなマッスルを送っています。これからもイチバ的な視点と感性をフル活用して鎌ヶ谷・船橋・白井のラーメン屋さんの魅力を皆さんに伝えていきたいと思います。
さて、第5回は薬円台にある「デリカフーズ ハマモト」に行って来ました。しかし、この地名・・・「飯山満:イイヤマミツル」って人名みたいですね・・・
えっ?「ハサマチョウ」?
も、もちろん知っていましたよ編集部から訂正される前から。
場所
新京成電鉄の「薬円台駅」の改札を右手に出て、目の前の通りを右方向に進むと「西友」の向かいにお店はあります。駅から徒歩3分程度です。
「西友」という大型スーパーの前でありながら、「デリカフーズ ハマモト」は独特な存在感を出しています。路面で買えるテイクアウト専門のお店と、隣にイートインと惣菜が買えるお店の2店が細い道を挟んであります。前者は社長さんが、後者は奥さんが店頭に立っています。
それにしても、テイクアウトの濱本社長が焼いている焼き鳥の臭いが美味しそうで・・・今回だけは「マッスルラーメンレポ」→「マッスル焼き鳥レポ」じゃ駄目かなぁと思う今日この頃。
テイクアウトの方に後ろ髪を引かれながらイートインの店舗に入ります。
今回も色々なドラマが聞けそうな美味しい焼き鳥の臭いがしますよ(テイクアウトの方から)
店内
店内はテーブル18席・カウンター2席で、カウンターの前に厨房があります。
厨房の中は女性スタッフ達がきびきびと動いています。店内もアットホームな雰囲気で、在店時間3時間までと言う貼紙も分かる気がします。
壁にはメニューがズラリと、良いですねぇ~この雰囲気。
それに、濱本社長の釣りの写真が沢山。「真鯛」の大物が釣れている写真が目立ちます。釣り好きなんでしょうねえ。
メニュー
メニューはこんな感じでラーメンの他にも、焼きそば、お好み焼き、カレー、チャーハンに加えて、テイクアウトコーナーの焼き鳥もこちらで食べられるようです。
焼き鳥にビールも有りだし、刺身も気になるし…ラーメン以外の誘惑がたくさんで、悩んでいると
「刺身定食も食べていってよ!ご馳走するから!」
あれっ?幻聴かなと思って振り向いてみると、満面の笑みで立っている濱本社長が!
そうなると基本メニューの「ラーメン」も迷いなく注文できます(焼き鳥も惜しいが)。
レポやってて良かったと本気で思う今日この頃。
調理
と、言う訳で安心して「ラーメン」を注文して調理工程を少し見せていただく事に。
作り方はいたってシンプルで、秘伝のタレの上に熟成させた出汁である「スープ」を入れる。
スープは鶏の※「もみじ」のみのピュアなスープ。
開店当初は胴ガラ・豚骨・もみじを使用していたそうですが、もっとスッキリした子供でもクドくなく食べられるスープを作ろうと、お客さんの意見も取り入れながら10年程前に現在の「もみじ」1本のスープが完成しました。モミジのみで取るスープというのは珍しいです。
説明しよう!!「もみじ」とは鶏の中でも「足」の部分。「カエデの葉」に似ているので「もみじ」と呼ばれている。スープの出汁以外にはあまり使われないので、それを使った大分県の郷土料理も「もみじ」と呼ばれる。ちなみに「もみじ」はコラーゲンたっぷりで上品な旨味が出る。まさに「セレブで美容の意識高いレディ」にピッタリの素材。
麺は地元である船橋市の「山田食品」から仕入れている中細ストレート麺です。この山田食品は創業が昭和3年と言うのだから、千葉県が誇る老舗製麺所で、「余分な添加物は使わずに小麦粉の質と製麺の技術で勝負する」と言う会社です。
熟練の手さばきで手際良く作られていくラーメン。※てぼの使い方も慣れています。
説明しよう!!「てぼ」とは麺を茹で、湯切りする際に使う持ち手のついたザルの様な物。麺を入れてから鍋の中に入れる為に、深さがあり、持ち手部分が鍋に掛けられる様になっている。一時期、「てぼ」を使ったパフォーマンス的な湯切りが流行った時期がある。高い位置から一気に床近くまで急降下する「天空落とし」やジャンプしながら湯を切る「ジャンピング湯切り」などが代表。もちろん味には影響ない(はず)。ちなみにイチバは家で「天空落とし」を試みてテボが床に不時着した苦い想い出がある。類義語:平ザル・・・平らな持ち手のついたザルで、使いこなすにはトレーニングが必要。慣れると鍋の中を泳ぐ麺が吸い込まれる様に平ザルに乗り、湯切りも麺が跳ねる様に見える
実食
一見「豚骨醤油」にも見える茶濁のスープは食欲をそそります。
スープは鶏とは思えない骨太な旨味と、豚骨とは違う後味の軽さが特徴です。獣臭さは皆無で動物系の旨味がしっかりと詰まっています。派手さはありませんが、1本筋が通ったスッキリと美味いスープです。
ジャンルで言うと、昨今の物とは違いますが一応※「鶏白湯」になるのでしょうが、オリジナルなスープです。
説明しよう!!「鶏白湯」とは別名「鶏ポタージュ」「鶏ポタ」とも言われる透明度が少なく粘度のある鶏スープ。スープの色は黄色である事が多いが、タレとのバランスの影響で茶濁になる事もある。九州などに多い白濁の豚骨スープに比べて獣臭さが少ない事や、後味が軽い事が特徴として挙げられる。ご当地ラーメンとしてはチェーン店の「天下一品」や老舗の「天天有」を始めとして京都に存在する。首都圏では2002年にオープンした両国の「○玉」から始まり近年「鶏白湯」ブームが起こっている。とある資本系の「白提灯系」と呼ばれるお店が次々に出店して、鶏白湯系は首都圏に定着した。
麺は前述の通り山田商品の中細ストレートで、しっかりとした食感で癖なくスープに合わせています。この麺なら、色々なスープに合わせられそうな万能な麺です。
具はバラロールチャーシューにメンマ・海苔と、どれも食べやすさを考えて作られている印象がありました。
食べていると「うちはラーメン専門店じゃないから・・」と濱本社長は仰いますが、いえいえ・・・鶏の旨味がジワッと効いた旨いスープです。
ラーメン以外も
ラーメンの美味い余韻に浸っていると・・・社長のご好意で刺身定食が運ばれてきました。
さらには私の心を読むかのように、焼き鳥まで持ってきてくれた濱本社長(神!)
あくまでもラーメンレポなので、この2品の詳細レポは避けますが一言だけ感想を・・・。
刺身のクオリティが凄い&焼き鳥めちゃ美味しい!
お店のこと
社長の濱本さんにお話を伺いました。
濱本さんは長崎県出身で、学校を卒業後に1年だけサラリーマンを経験した後、19歳の時に大手スーパーの敷地内で焼き鳥屋の経営をはじめました。
そのスーパーの支店を転々とし、店舗が大きくなると同時に自身も多くの経験をつまれました。そこで飲食の知識や仕入れなどを学びました。
10年後には弁当屋を開き、さらに10年後・・今から20年程前に引越して今のお店が開店したそうです。テイクアウトコーナーはさらに10年後・・今から10年程前に新たに建てたそうです。
地域に愛されるお店
安く・安全で・美味しくお客さんに食べて貰うために社長は毎日自分の足で材料を買い付けに行くそうです。
魚は船橋市場に出向いて自分の目で魚を選び仕入れています。また趣味の釣りが縁でできた銚子港の知り合いからも仕入れているそうです。
野菜や米も八千代の農家の方と仲良くなり自身で買い付けに行くと言います。
「スーパーでやっていた時に比べて、個人店は自由にできる良さがあるよね。採算合わなくても美味しいものを仕入れて提供していれば、地域の人達に支持されて色々な商品が売れる。もちろん全て赤字じゃ潰れちゃうけど、利益ばかり追求しても結局長くは続かないし面白くないからね。」と、笑顔で話す濱本社長の姿は「デリカフーズ ハマモト」の魅力そのものだと感じました。
そんな社長の元で働くパートの方も雰囲気がよく、10年以上働いている方もいるそうです。
ちなみに惣菜の揚げ物などは毎回油を新しくしているので胸焼けしないとお客さんに言われるとか。
話せば話すほど、このお店が好きになってしまう。この魅力は是非お店で味わってみてください。
マッスルコメント
ラーメン・刺身・焼き鳥まで食べてお腹も心も誠実マッスル!!!!
デリカフーズ ハマモト
住所/船橋市飯山満町3-1528-2
TEL/047-464-2822
営業時間/11:00~21:00
定休日/月曜
備考/駐車場無し、全面喫煙可
↓地図はこちら
【マッスルラーメンレポ過去記事】
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