手賀沼近くで見つけた隠れた名店「MAKIBA」の王道背脂系と極厚トロ角煮!
今日の「鎌ヶ谷・船橋あたり」は何だろうと思ってクリックしたら「あっ!」と思ったあなた。そろそろ私の顔を見飽きたでしょうが・・まだまだ続きます!このシリーズ。自称日本一ラーメンを食べているアスリート(自分調べ)こと一場治之進です。
ラーメン屋を食べ歩く中で「隠れた名店」を発見するのが一つの魅力と言えます。今回は、そんな「隠れた名店」のお話です。
場所
場所は県道7号線(通称:船取線)を鎌ヶ谷から取手方面に走り、国道16号線を過ぎた先。柏市役所沼南庁舎を越えた所にある「大島田柏戸」交差点を左折した左手にあります。鎌ヶ谷・船橋方面から手賀沼に行く方からすると、国道16号を越えた先のローソンの手前の交差点と言えば分かり易いかもしれません。
そこに独特な老舗のオーラ漂うお店「MAKIBA」があります。いや~こう言う雰囲気には弱いですねぇ~。匂いますよ・・・名店の臭いが。
店内・メニュー
店内はカウンター×5席・テーブル2×2席・座敷4×2席の計17席です。メニューが見やすく書かれており、イチオシのメニューは写真も貼られています。これは分かり易い・・・。
スープは白湯と清湯、加えて白湯はデフォの醤油に加えて味噌もあります。よく見ると「ソースヤキソバ」やご飯物もあり、優柔不断代表のイチバは軽くパニック状態。
とりあえずイヨリ編集長に「何杯までOKですか?」と聞くも、「まさかW完する気ですか?」と真顔で言われ苦笑い。
そこに店主の太田さん「是非!角煮ラーメン・ちゃーしゅう麺の両方を味わってみて下さい。」と笑顔のインターセプト(神)。
それならばと、「角煮ラーメン」は白湯(角煮とんこつ)で・・「ちゃーしゅう麺」は清湯でお願いしました。
正直、両方のメニューの写真を見る限り只者ではない雰囲気があります。イチバの直感とお腹のブザーが期待しまくりです。
調理
店主の太田さんにお願いして、調理風景を見学させて頂きました。
同時進行で作成と言う事で、まずは白湯(写真上)と清湯(写真下)のスープの違いを見て頂ければと思います。
「スープは2種類ありますけど、材料は同じなんです!豚(ゲンコツ)10に対して鶏(モミジ)3の割合。白湯スープはこれ以上煮込むとエグ味が出てしまうギリギリの11時間・清湯スープは5時間煮込むんですよ。」と、太田さん。
これだけ違うスープなのに材料は同じとは・・・奥が深いですね。
「白湯スープに使う背脂は前日にチャッチャッして、冷蔵庫に入れるんです。こうする事で脂の甘みが増します。提供の直前に湯煎を行います。」所謂「※背脂チャッチャ系」でなく、丼の底にカエシと共に背脂を張ります。清湯スープはカエシのみですね。
説明しよう!背脂チャッチャ系」とは、かつて1980~90年代の環状七号線(環七)にて「ラーメン環七戦争」勃発時に流行ったパターンの一つで、豚の背脂を浮かせたスタイルなのだ。動物系のパワフルなスープに雪のような背脂の粒が丼一杯に降りかけられるビジュアルは、給油を欲するマッスル達の主食となった。ラーメン完成時に鍋や平ザルを使って「チャッチャ」と背脂をかける事から「背脂チャッチャ系」と呼ばれる。「環七ラーメン」と言う名前は背脂系を指す事が多い。元祖は東京における「こってり系」の先駆者「ホープ軒」の流れの「千駄ヶ谷ホープ軒(千駄ヶ谷)」と言われる。その後「弁慶」「香月」など、DNAを受け継ぐお店が背脂チャッチャ系ブームをけん引した。昨今では千葉県~東東京の総武線沿線を中心に「ホープ軒」のDNAを受け継ぐお店が各駅にオープンしているので、イチバは勝手に「総武背脂系」と名付けてご当地ラーメンと思っている。有名なご当地ラーメンとしては新潟県の燕市・三条市にある「燕三条系」ラーメンが知られる。文章の長さからお気づきかもしれないが、イチバは背脂チャッチャ系中毒者である。今日もアブラを求めて背脂系のお店に「レギュラー満タン現金で!」を合言葉に足早に通っている。
実食① ちゃーしゅう麺(清湯)
丼の淵に並べられたチャーシューはまるで「襟巻き」のよう!イチバの目が輝きます。
スープはノスタルジックな口当たりと、上品に仕上げた高い技術の後味ですね。鶏の旨みが前面に出ている印象があります。口の中にスープが入るとジワ~っとゆっくり旨みが広がります。派手さはありませんが、雑味がないのは凄いですね。一言で言うと、「高い技術のノスラー」ですね。
麺は菅野製麺の中縮れ多加水麺で、癖の少ない麺と言えます。それだけに、ノスラーらしさを演出している感じがあります。もちろん、優しい旨みの清湯スープにもしっかりと合っています。
具のチャーシューは良く見ると2種類。肩ロースとバラロールで、食べながら違いを楽しめます。肉の食感が活きる肩ロースも、脂の甘みが活きるバラロールも・・どちらもスープに合っていますね。しかも、厚みがあるので充分に堪能出来ます。
さらにメンマ・ナルト・わかめ、それに味玉半分が入ります。
実食② 角煮とんこつ(白湯)
ビジュアルを見て、「おぉ!」と声を上げます。まさに背脂系の王道を走るスタイル。白濁スープに背脂がビッシリのスタイルは、かつて流行った環七ラーメンのスタイルですね。
スープは豚・鶏の旨みがガツンと効いていて、それでいて後味は上品に仕上げています。かつて流行った背脂系は暴力的に油脂を効かせていましたが、こちらはパワフルさは負けていないながら・・動物系の旨みを上手に活かしています。これはかなりハイレベルですね。背脂系スープなのに、どんどん口に入ります。
麺は清湯系同様に菅野製麺の中縮れ多加水麺で、若干のプリプリ感を活かした食感です。スープの濃度がしっかりとしているので、多加水麺でもスープの持ち上げは良いですね。
具は何と言っても巨大な角煮が特筆すべき事です。
極厚の角煮が2つ!・・・1,000円のメニューとは言え、こんな角煮を2つも入れたら・・と思っていると・・「このメニュー(角煮)は儲けほとんどないんです。」と太田さん。そうですよね・・。豪快にかぶりつくと、脂と柔らかい肉の旨みが口の中にトロントロンに広がります。これは超がつく絶品ですね。思わずライスを頼まずにはいられなくなる旨さ。実際ライスを注文する人も多いといいます。
他にはモヤシ・メンマ・わかめ・味玉半分と、豪華。箸休めもしっかりしてます。
2杯ともスルッと食べてしまいました。
お店のこと
店主の太田さんにお話をお伺いしました。
太田さんは柏市出身で実家がおでん屋を営んでいたこともあり、小さな頃から料理が好きだったそうです。「小学生の頃、友達が遊びに来ると僕がオムライスを作って出していたんですよ(笑)。結構評判良くてね。レシピは親が作っているのを見ていてなんとなく覚えていたんじゃないかな」・・小学生で友人に料理を振る舞うとは流石です。
学校を卒業してからは親戚が経営している中華料理店を手伝い、そこで中華の技術を磨き、昭和51年に柏市で「珍々亭」と言う中華料理店をオープンします。
「今で言うところの町中華ですね珍々亭は。19年続けましたが立ち退きで出ないといけなくなってね。また町中華でもよかったんだけど、今度は”ラーメン一本でやりたい”って思ったんです。」
清湯スープは町中華の流れとして、白湯スープはどこからヒントを得たのでしょうか?
「僕が昔好きだった(環七の)土佐っ子(閉店)からですね。初めて食べた時に衝撃を受けたんです。一面の背脂に最初は驚きましたが、癖になりましたね。今まで清湯しか作ってなかったから今度は背脂系のこってりをやってみたかったんですよ」
清湯スープは「珍々亭」からの流れ
白湯スープは「自分がやりたかった事」
どちらも太田さんが創り出した味ですね。
角煮のルーツとは?
そうして平成9年に「MAKIBA」はオープンしました。すでに創業20年を越えているいる老舗ですが、オープン時にはスープの研究に頭を悩ませていたそうです。
「一時期は本当にラーメンに取り憑かれちゃって・・。朝から晩までラーメン・ラーメン・・って(笑)」と奥さんが苦笑い。
「ちょっと売上が落ち込むと”味落ちたのかなぁ~”って悩むんです。今の味が完成したのは5年ぐらい前なんですよ・・いや、今でもまだ改良中ですけど(笑)」
「角煮は珍々亭時代に酢豚の肉をトロトロにしたら売れるかと思って作ったらヒットしてね・・それがルーツなんですよ。ここをオープンする時にうちでしか食べれない名物を出したいなと思った時に、角煮にしようと決めたんです。」
ここでも珍々亭の歴史が生きていますね。メニューも良く見ると炒めものもチラホラ。中華出身なだけに鍋振りはお手の物で、チャーハンなどの炒め物も人気があると言う
最後に店名の由来をお伺いしました。
「もともとスキーが趣味で、夫婦で毎週行ってたんです。それでロッヂの様なイメージが好きで”MAKIBA”ってつけました。」
温かい響きですね。太田さんの雰囲気に合っていると思いました。
マッスルコメント
MAKIBAの極上でタンパク質豊富な2杯を食べて・・・・極上体幹補強!!
MAKIBA
住所/柏市大島田42-3
TEL/04-7192-2817
営業時間/11:30~15:00 18:00~21:30(LO)
日11:30~15:00 18:00~20:30(LO)
定休日/月曜日
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