自衛隊に愛された憩いの空間で食べる南房総のラーメン「居酒屋 笑美」
年末になると、過去の色々な事を思い出します。そう言えば・・以前Tシャツプレゼントの読者さんからのコメントで「イチバさんが辛いのと戦う姿を見たい」と言う内容がありました(実話)。数々の修羅場を潜り抜けてきたマッスルなイチバが辛いの如きに負けるとでも思っているのですかね??(ドヤ顔)はっきりと言いますが、辛い物にはけっこう弱いです(食べれますが、辛い物耐性10段階で3ぐらい) 汗。そんな辛い物が出されると本気で挑まないと負けてしまう自称日本一ラーメンを食べているアスリート(自分調べ)こと一場治之進です。
今回は、寒い冬でも温まる1杯を食べに・・・千葉県のあるご当地ラーメンのインスパイアを食べに来ました。
場所
最寄り駅は東武アーバンパークラインの高柳駅です。高柳駅東口を出て、目の前の通りを右へ。一つ目の交差点を左折すると右側に見えます。距離にして200ⅿ程ですね。
外観は居酒屋そのものですが、確かに「ラーメン」の提灯と写真が店の外に飾ってありますね。しかし、この写真のラーメンはまさか・・・・・。イチバのテンションはマッスルになります。
店内・メニュー
店内は居酒屋らしく落ち着ける雰囲気ですね。カウンター5席・座敷4席×3の計17席です。
「このラーメンはまさか!!!※竹岡式と※勝浦式タンタン麺!!!」と、イチバが興奮していると、店主の森さん「修行した訳ではないので、特に勝浦式は名前を使えませんが・・・インスパイアとして出しています。」
「インスパイアと言えど、房総のご当地メニューを食べられるのは凄いですね!!!両方食べたいのですが・・・今回は体温まる”南房総担々麺”をお願いします!!」
「辛さはどうしますか??小辛から中・大と辛くなりますよ。それでも足りない方はメニューにはありませんが、ハバネロを使った激辛もあります。更にもっとと言う方は・・かつて世界一辛い調味料と言われたキャロライナリーパー(ギネス世界記録で認定された唐辛子)を使った特別メニューもあります。」
さすがに辛さ耐性3(自称)のイチバは今回初と言う事もあり、「小辛」をお願いしました。
説明しよう!!竹岡式・・又の名を「竹岡式ラーメン」は千葉県の内房エリアのご当地ラーメンなのだ。その名の通り、竹岡の発祥であり・・発祥は「鈴屋」・「梅乃家」とも言われている。前者の方が歴史は長いが、そのラーメンのスタイルと普及したスタイルからは後者が元祖と位置づけられる事が多い。真っ黒いスープはチャーシューの煮汁や醤油を湯で割ったスタイル・麺は乾麺である事が多い。麺は漁師町であり、近所の主婦が働くに当たって誰でも均一に茹でやすい事からと言われている。。具には大きめのチャーシュー・薬味には玉葱を使うお店が多いのも特徴。日本全国のご当地ラーメンの中で、ある意味インパクトの強い物とイチバは思っている。出汁の煮込む時間に何時間・・又は何日も費やしているお店が多い中でお湯で割ると言う荒業で行列が出来るのもラーメンの面白さと思う今日この頃。ちなみにイチバは居酒屋で「お湯割り」と聞くと竹岡式だろと最近まで勘違いしていた。
更に説明しよう!!「勝浦式タンタンメン」とは、その名の通り千葉県の勝浦市を中心に提供されているご当地ラーメンなのだ。発祥は1954年の当時、勝浦市で営業をしていた「江ざわ」(現在は鴨川市)。当時、担々麺を作ろうとしたが「芝麻醤」が手に入らなかった事から独自の味へと変化して出来たとか。海女や漁師が海で冷えた体を温める為のメニューとして愛されてきた。いつしかご当地ラーメンとしてラーメン屋以外も出すようになったが、近年では町が観光資源として打ち出しているだけでなく2011年にはB-1グランプリでは関東勢では唯一の入賞、2015年にはゴールドグランプリを獲得している。それだけに一気に全国的な知名度を誇る様になった千葉を代表するグルメ。基本スタイルは醤油スープをベースに具として辣油や唐辛子で炒めた玉葱と挽肉が乗る。それだけにスープは赤黒く見えるのが特徴。ほとんどのお店がかなりの辛さで、イチバはまだ連食を実施した事がない。ちなみに勝タン(勝浦式タンタンメン)を食べている時はイチバは無言になる事は有名な話。
調理
店主の森さんにお願いして、調理を見学させて頂きました。
「スープは毎日、次の日の分を仕込みます。だから今日の分は昨日作りました。出汁は夜のメニューでも使う根菜(玉葱や人参など)と豚の挽肉ですね・・仕込み時間は1時間ぐらいです。」
そう言って小鍋に移して温めているスープは透き通った黄金色ですね。
「辛子の素は甘口と辛口に加えて、粉唐辛子を入れます。同じ粉唐辛子を使った辣油も丼に入れます。」
実食
スープは一見辛そうに見えるものの、一口目に挽肉の上品かつ優しい旨味が口の中に広がります。少し遅れてピリリと弱い辛さの刺激が舌に残ります。あくまで余韻としての辛さですね。美味しいですね。辛さ耐性が自信ある方は大辛でも良いかもしれませんね。小辛だと、スープの出汁感を楽しむ余裕があります。
スープをレンゲですくうと、玉葱も一緒に口の中に入るので・・独特の甘さも楽しめますね。これは美味しいです!!!
麺は昭和24年創業の北海道の江別の老舗製麺所「菊水」の中縮れ多加水麺です。所謂「札幌麺」であり、モチモチ・プリプリ感が良い感じです。麺を持ち上げると玉葱やスープも持ち上がるので、口の中に色々な旨味が広がります。スープにも合ってますね。
具は挽肉・玉葱・葱で、単体としてでなく麺・スープと一体となって口に入ります。薬味であり具でもありますね。
美味い美味いと食べているイチバに森さんが「特製激辛」のタレを持ってきます。
そう・・・・・・先程の話に出ていたキャロライナリーパーを使ったタレです。
「試してみてください・・」と森さんに言われ、数滴をスープの入ったレンゲで恐る恐る試すイチバ。
ちなみにラーメンは基本的に昼のみです。
お店のこと
店主の森さんにお話をお伺いしました。
森さんは千葉県の船橋市出身で、物心ついた頃には現在の「笑美」の場所である旧沼南町(柏市)で育ちました。その後は地元の高校を卒業し、陸上自衛隊に入りました。
「もともとは警察官になる夢もありましたが、結局は陸上自衛隊に入って2年間は北海道にいました。」
「北海道から帰ってきてからは、バブルと言う事もあってか千葉の親戚のラーメン屋が忙しくて・・そこに誘われたんです。チェーン店の”くるまやラーメン”です。その後に親戚が独立して、店名が変わってからも手伝っていました。その後、私は実家に戻って、母と妹が営んでいた”笑美”の厨房に立つことになりました。」
親戚のお店は現在は千葉市を中心に数店舗を構えるチェーン店ですね。祖母は和菓子屋で母親・妹も飲食店経営なので、飲食店の血筋なのですね。
「”笑美”は今年で18年目。私が厨房に立ったのは7年目だったので、かれこれ11年やってますね。ずっと母親が手作りの味でやってきて、今も夜は母は店に立っています。」
ラーメンはいつから出しているんですか???それに、南房総のラーメンを出したのは??
「ラーメンは4年前からですね。趣味のドライブ中に房総で食べたラーメンが美味しくて、やってみようと思ったんです。それに、厨房の大きさが限られているので・・チャーシューの煮汁を使った竹岡式ならシンプルだしいけると。」
話していると、森さんの口からは南房総エリアの名店の名前が出てきました。しかし、凄いのは・・そのラーメンをインスパイアするだけでなく独自の解釈で万人受けしやすいように味を調節している所ですね。しかも特徴はしっかりと残していますね。
お客さんは地元の方が多いのですか?と、伺うと・・。
「実は高柳駅は航空自衛隊下総基地の最寄り駅と言う事もあって、自衛隊の方が多いです。下総基地は航空学校も兼ねているので、新兵からベテランまで研修に来るんです。研修後は皆さん部隊に戻りますから、新兵で来た常連さんが来なくなることもあれば、ベテランになって再度来てくれたりします。」
自衛隊関係のお話で、こんなエピソードも聞けました。
「レスリングのロンドン五輪金メダリストの小原日登美さんと旦那さんは共にレスリング選手で自衛官なんです。日登美さんがロンドン五輪に出るときに、旦那さんがここで壮行会をやって・・”金メダルとったら妻(日登美さん)を連れて来ます。”って言ってたんです。それで見事金メダルで、日登美さんも笑美に来てくれました!!」
自衛隊の人々に愛された居酒屋「笑美」まだまだエピソードはありそうですね。
マッスルコメント
千葉県南房総の味も食べられる居酒屋の魅力を発信する為にチーバくんとマッスル!!
居酒屋 笑美
住所/柏市南高柳1-28
TEL/04-7192-1434
営業時間/ラーメンは月~金11:30~13:30
居酒屋は17:00~24:00(LO.21:00)
定休日/日曜・第2月曜
備考/P2台
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