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2019-01-05

世界一過酷なレースも完走! アスリート店主が40年以上、秘伝の味を守り続ける「インドカレー サーラ」

ナマステ!

実に2ヶ月ぶりの鎌船カレー部。大変ご無沙汰しております、部長のイナバです。(言いたいだけの)平成最後の年末年始いかがお過ごしでしょうか?

ところで、以前より密かに注目している喫茶店のカレー。特に、昔ながらの純喫茶では必ずと言っていいほどありますよね。そして不思議と毎度、美味い。今日はインドカレー コーヒー″という言葉に惹かれて、船橋にある「インドカレー サーラ」に行って参りました!

独自のスパイス使いでオリジナルの味を編み出す店主たちと、その極上の一皿を求めて三千里。今日もめくるめくカレーワールドへいざ!

場所

京成本線京成船橋駅から徒歩6分、JR船橋駅から徒歩8分、京成本線大神宮下駅から徒歩7。3駅使えて便利です。大神宮下駅からは、駅を降りて目の前の大通りを船橋駅方面にまっすぐ。大神宮下の交差点から150mほど、左手にお店が見えてきます。全然関係ないんですが、この辺り、美容院多くないですか??

大神宮下駅方面から

反対方面から。黄色い看板が目印です

外観

交通量の多い道路沿いに位置していますが、扉を開けると和みの空間が。店内は、カウンター7席、テーブル14席。スパイシーな幸せの香りが店内を包み込み、どこかほっとする雰囲気が漂っています。レンガの床がイカしてます!

肩肘張らずゆっくりできそうな居心地の良い店内。禁煙なので子連れでも安心です

今や珈琲だけ飲みに来る人はいない

どちらかというと喫茶店がメインなのかな?と思っていたのですが、その予想は覆されます

カレーのバリエーションが豊富。スモールまたは大盛りを選べるのもうれしい。アルコールもあります

お得なセットも

カレーだけでなくサイドメニューも充実。気になるメニューがちらほら…!

アレンジの自由度も高いです。さらにお持ち帰りもできる

「今や、コーヒーだけ飲みにくるお客さんはいないんですよ」と、店主の樋田さん。

メニューを開くとその理由が分かりました。チキンやポークはもちろん、卵や骨付きまで! さらには、カレー由来の豚モツ煮込み角煮なる珍しい逸品も。カレーの充実度がスゴい。私はお得なランチプレートに惹かれて、チキンとシュリンプをチョイスしました。

実は店主の樋田さん、足の骨折によりしばらく休業していたそう……。久しぶりの営業で、「待ってました!」と言わんばかりにテイクアウトのお客さんなども多く来店し、お忙しそうでした。

大変な時に取材を受けてくださりありがとうございました!

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巧みなスパイス使いが光る逸品

ランチプレート1080円。カレー2種(シュリンプは+20円)、タンドールチキン、サラダ、ライスとナンが付きます。+150円でラッシーも追加!

シュリンプカレー(手前)、チキンカレー(奥)

まずはチキンカレーを頂きます

独特の褐色をしたサラサラのチキンカレーは、口に含むとまず香ばしさが来て、次に辛さ、最後に甘味旨味が来るという複雑な味わい。時間差で次々とやって来る味覚のシャワーが刺激的で、スプーンを持つ手が止まりません。鶏肉の旨味が、ルーにしっかりと溶け出し、より奥行きのある味わいを醸しています。なんていうか、じんわり、美味しい。「インドカレー」ですが、日本人の舌に合わせた、巧みなスパイス使いを感じさせます。

続いてシュリンプカレー

チキンカレーとは趣が異なり、甘め。甘口のベースにエビから出る濃厚な出汁が相まって、その上で辛味と海の香りが三重奏を奏でるのです。しばし、その音色に身を委ねてみましょう。極上の味わいに思わず顔がほころぶはず。は~美味~。エビ好きの方は必食! ぷりぷりの食感もたまりません。

美味しくて無言で食す

肝となるベースは、玉ねぎやニンニク、ショウガなどをじっくり炒めるところから。そこに、甘みを担うリンゴと、オールスパイスを含む14種類をオリジナルで調合したスパイスを投入。最後に、ミキサーにかけたジャガイモを入れることで、とろみの効果もあるのだとか。使用するスパイスの種類と比率を微調整して、辛口と甘口、2種のベースを作るそうです。ベースがしっかりしているから、隙のない味わいを感じられます。

さらに、サーラのカレーは、全ての種類においてルーの味が全然違う。同じベースを使っていても、まるで別物のカレーなんです!!

なぜか。それは生の状態で入れるから。よく、「焼いて旨味を閉じ込める」と言いますが、肉や海老を焼かずにそのまま入れることで、それぞれの美味しいエキス即ち旨味が全て、惜しみなく、ルーに溶け出せるということなのです。

個人的に、鍋などの調理器具がかわいくてツボでした♡

カレーを引き立てるバイプレイヤーズ

で、サイドメニューもスゴイんです。その一部をご紹介。

その1、アチャール

左がアチャール。インドの漬物です

塩漬けした玉ねぎをレモン果汁と秘伝のスパイスで混ぜ込んで作る漬物的存在。塩味とシャキシャキの食感が絶妙。

その2、ドレッシング

ボトルタイプ350g480円。詰替用など複数のサイズを用意

ミキサーにかけた玉ねぎと秘伝のスパイスを和えて、一晩寝かせた自家製ドレッシング。評判を聞きつけて、業者も買いに来るほど!

その3、タンドールチキン

ジューシー&スパイシー

ヨーグルトと数種のスパイスなどに鶏肉を漬け込み、オーブンでこんがり焼き上げます。この時に出る肉汁を使ったら……というご主人のアイディアから「豚モツ煮込み」が誕生したそうです!

その4、煮込み卵

2日間ルーに漬け込む。煮込み玉子カレー(甘口・辛口)740円もあります

「サラダ用のゆで卵が余ったので、ルーに漬け込んでみたら美味しかった」と、こちらもご主人のアイディアから生まれた逸品。めちゃ美味しいです。これ、おにぎりにしてみたい。

壁には「さざえつぼ焼き」の文字も(時価)!!!!!!!

お母様の代から、船橋市場などで仕入れる新鮮な素材を使い、保存料は一切使用せず、全て手作り。一つ一つに丁寧な仕事を感じます。

40年間守り続けている秘伝のレシピ

先代のお母様が、この地にお店をオープンしたのは1978年。長年、インドに駐在していた日本人の方に師事し、本場インドカレーを元に日本人の味覚に合うようアレンジしたレシピを伝授されたそう。以来40年、変わることなく秘伝の味を守り続けています。

店主の樋田さん、何と取材当日がお誕生日とのこと。おめでとうございます!!

創業時は、自宅の一部を改装した店舗で営業しており、千葉県佐倉市からお祖父さんお祖母さんが仕込みの手伝いに来ていたそうです。お二人が亡くなった後、1984年頃から樋田さんが店の手伝いを始め、現在は一人で切り盛りされています。創業当時からのお客さんも多く、3,4歳だった子が、今や子供を連れて来店することもあるとか。

樋田さんが土台を作り、イラストレーターの従兄弟が描いた看板。現在は店内に展示。雰囲気があってとっても素敵です

店主はガチのアスリートだった!

お店の壁に貼られた写真を眺めていると……

あれ……?

「インドカレーサーラ」って書いてある。……樋田さん!?

「35年ほどトライアスロンをやっています。大会への出場は2005年までロングに出ていたけど、2年前に銚子で行われたショートが最後かな」

トライアスロンにはいくつかのタイプがあり、「ショート」は水泳1.5㎞、自転車40㎞、マラソン10㎞ほど。「ロング」は水泳3.8㎞、自転車180㎞、マラソン42.2㎞が一般的。「世界一過酷なレース」とも言われるアイアンマンレース(ロング中のロング)には、過去5回(長崎2回、ニュージーランド3回)も出場し、いずれも完走。35年間リタイアなし!! フルマラソンの前に自転車で180㎞走るて……(白目)。ちなみに、佐倉のフルマラソン大会には毎年出場し、自己ベストは3時間32分です。早い!!!

入口脇には、雪道も走れる電動自転車が。閉店後に車で栃木などへ行き、山中の温泉まで自転車を走らせることもよくあるそう

現在、クラブチームに所属し、週に5日ほど自転車や水泳の朝練に励まれています。4時半に起きて、自転車で90㎞走り、店の仕込み……。お店はお昼休憩がないので、21時の閉店までフル稼働! 「朝食を食べる時間もなくて、いつも16時位に食べてる」と樋田さんは笑います。

クラブの後輩には、オリンピックにも出場した上田藍選手はじめアジアチャンピオンも!

「今年こそ大会に出場するつもりだったのですがケガなどもあり、断念。来年春には出るつもりです!」(樋田さん)

カレー作りもそうですが、取り組み続け、高めていく姿勢に見習うべき部分が多く、良きエネルギーをいただいた気分でした。珈琲を飲み忘れてしまったので、次はカレー&珈琲の黄金コンビをいただきに、また伺いたいと思います!

インドカレー サーラ

住所/船橋市宮本1-17-10

TEL/047-422-2408

営業時間/11:00~21:00

定休日/水曜

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