印西の胃袋を満たすラーメンと炒飯、そして最強の揚物船?「ラーメン とん吉」
うみぃ〜のぉ〜おとこにゃよぉ〜
イキナリなんだ君は?という読者の皆さん
自称日本一ラーメンを食べているアスリート(自分調べ)こと一場治之進です。
冒頭で北の漁場を歌ったように、今回は船に挑む漢(おとこ)のドラマを書きたいと思います。
場所
最寄り駅は北総開発鉄道の「印西牧の原駅」になりますが、駅からは1.8km程離れています。駐車場は広いので、車でのアクセスをお勧めします。
今回のお店は「凄いミックスフライと美味しいラーメンを食べられる」との情報を聞いて、イチバとイヨリ編集長は印西市の現地へと向かいます。「美味しいラーメン」はともかく、「凄いミックスフライ」とは??
到着直後からバーイチのションテンがマッスルクライ!
外観からすでに異次元のを感じます。
長年、色々なお店を取材したイヨリ編集長も「ここはヤバいですね・・・名店の香りが漂っている」と興奮気味。
店内・メニュー
店内はテーブル4席×4・座敷4席×8・2席×2の計52席と、かなり広いですね。奥の方にも宴会が出来そうな広い座敷があるのが特徴です。年数を感じ、出来上がった雰囲気が何とも居心地が良いですね。
「イチバさんはどうしますか?」とイヨリ編集長が聞くので・・悩んで悩んで悩んだ挙句に「今回はデフォのラーメン・・・・・に半チャーハンにします。」とイチバ。
「ラーメンBセットね。」と店主の伊藤さん。
「あの~もしかして・・・セットの半チャーハンもお代わり自由・・・な、訳ないですよね(だったら半チャーハンじゃないし)」
「お代わり自由ですよ。」
えっ?て言うかそれじゃ・・・半チャーハンにする理由がないじゃないっすか!
恐るべしBセット!!これで+200円とは・・・
「私はメニュー表にはありませんが、壁に書かれているミックスフライ・・の定食を頼みます。」イヨリ編集長が注文すると、店主の伊藤さんがニヤリとします。
調理
店主の伊藤さんにお願いして、調理風景を見学させて頂きました。
「ラーメンのスープは鶏ガラ・豚ガラ・キャベツ・玉葱・葱・青物と言った野菜を使います。1.5~2時間煮込みますね。カエシ(醤油ダレ)は生醤油でチャーシューを煮た煮汁を使います。」と伊藤さん。
まるで武術のようなキレのある動き!イチバは見とれてしまいます。そして、間髪入れずにチャーハンも作ります。
同時進行で大量のフライを揚げます。その連携と流れるような動きは老舗ならではの熟練度を感じます。
実食 ~ラーメン&炒飯担当~
ラーメンと半チャーハンが着丼!!!まさに中華の黄金コンビ!!しかも、炒飯のお代わり自由とはっ!!こりゃあテンションマッスルにならないはずがないですね。
まさにノスラーのどストライクなビジュアルに感動ですね。醤油の芳醇な香りが丼から漂います。
スープはチャーシューの煮汁のカエシが香ばしく効いていて、それがファーストインパクトとして口の中に広がります。
鶏・豚の旨味は強すぎずにじんわり効いていますね。派手さはないものの、しっかりと作りこまれたスープと言う印象です。美味しいですね。
麺は加水率が高く、ややウェーブがかった中程度の太さで・・・プリプリ感が心地よいです。スープにも合っていますね。
具はナルト・ネギ・ホウレン草・メンマ・チャーシューで、まず存在感を放つのはメンマ!!コリコリのメンマは生きた食感で、特筆レベルの美味しさですね。
「メンマは自家製なんですよ。山で採ったタケノコを塩漬けしています。タケノコの皮は2tダンプ1台分は出ますよ 笑」
この時代にメンマを山で採って手作りしているお店なんて激レアですよ。だからこそ本当に旨いメンマです。更に、自家製チャーシューも極上ですね。しっかりと香ばしい旨味が詰まっています。
ノスラーなのに、随所随所に手が込んだ旨味がある・・・丁寧に作られたノスラーです。
いやいや、旨いですね。更に言うと・・
このラーメンがオイリーな炒飯に合う!!!!合うからお代わりしたくなる!!!
実食 ~ミックスフライ担当~
ミックスフライ定食が到着・・・接岸??すると、イヨリ編集長の口が半開きになります。
ふっ、船ーーーー!
まさに揚げ物の舟盛り!
その内容は「ナス、椎茸、筍、玉ねぎ、レンコン、ピーマン肉詰、白身魚、ソーセージ、ウズラの卵、チキンカツ、コロッケ」という豪華11種!ボリューム感が半端じゃないです!
流石の釣りバカ編集長もこの船には度肝を抜かれたようだ。
確か以前原木中山にある「福徳食堂(記事はこちら)」の時に”Mr揚げ物”とか名乗って、チキンカツ定食を結局食べきれずに称号剥奪(と言うか返上)されていた記憶が・・・
果たして今回は大丈夫なのだろうか?
イチバの突進を断固拒否するイヨリ編集長。果たしてMr.揚げ物の称号を再び手にすることができるのか?
「おおっ!フライ美味しいですね〜!思ったより重くないし、揚げたてなのでいけます!。」
好調な滑り出しに安堵していると・・・
「あの~パックでお持ち帰りもできますが・・・。」と伊藤さん。
「イヨリさん・・手伝いますよ。イチバはまだお腹すいてますし。」・・・と言う二人の声掛けにピクッと反応するイヨリ編集長。
・・・5分後。
お店のこと
店主の伊藤さんにお話を伺いました。
伊藤さんは印西市出身、父親も同じ印西出身との事です。
「(初代店主の)父は酒屋をやっていましたが、時代の流れなのでしょうね・・・我孫子の”ひら井食堂”と言う所で料理を習って食堂を開きました。」と伊藤さん。食堂開業後に酒屋を閉めて、食堂1本に集中したそうですね。かれこれ創業30年以上だそうです。
開店当初から定食やラーメンを出していたそうです。伊藤さんは高校時代から家業の手伝いを行っていて、料理は好きだったそうです。
「高校卒業後はスーパーに勤めたんです。野菜売り場で・・でも、実家に戻って家業を継ぎました。この商売(飲食店)が好きだったんですね。料理は父親に教わりました」
しかし、厨房での動きを見る限り・・かなりの腕の料理人です。お父さんの教え方が良かったのでしょうね。現在は両親と伊藤さん・・一家でお店を営んでいるそうです。
「(家業を継いですぐの)19、20歳頃はバブル崩壊した頃だったかなぁ~。ちょうど千葉ニュータウン作っている頃で工事現場の職人さんが沢山来て忙しかったですね〜」
当時から量が多めだったのですか??
「当時から多かったけど、私が継いでから一気に大盛になったかな。(ご飯・炒飯)お代わり無料も、祖母が畑やってて・・・一時期田んぼを人に貸していたんですが、辞めちゃって返却されたので、”じゃあ自分で米作ろうかな”って。10年も前の話ですけど。」
い・・いきなり田んぼって出来るものなのですか??
「一からという訳ではなく土壌はあったからね。やり方は祖母や農家の人に聞きました。お客さんの為だし、自分で作った米なら”食べ放題” にできるしね」
「前は普通に刺身の舟盛りを出していたんです。でも”それじゃあ何処にでもあるなぁ”って思って考えついたのが、皿で出していた”ミックスフライ”を船盛でやっちゃおうという(笑)」
ち・・・・ちょっと待って下さい。船盛はともかく、もともとの量は変わらないんですか??元々、あんな大盛??
「量は変わりませんね。反響ありましたし、原価は考えない様にしています 笑」
あの船盛をライスお代わり自由で¥800-(2020年3月時点)で出すなんて、恐るべしコスパです。
伊藤さんが2代目になり、変えた事・増えたメニューは多くあるそうですが、ラーメンなどのレシピは初代のままだそうです。
メニューを見回すと、時代と共に増え続けた様々な料理の名前があります。和・洋・中・・創作。
「色々な所で食べると、”こう言うの出そうかな”って作ってみて・・”自然に”メニューが増えるんです。」
そう、メニューの数は伊藤さんのお客さんへの愛情。「旨い物をお腹いっぱい食べて欲しい」その気持ちが伝わってきました。
そして数日後・・
イチバの悪い癖が出てしまった・・・。「とん吉」の初代(伊藤さんの両親)の修行先である「ひら井食堂」の前に立っています。
中に入ると、笑顔の女将(平井)さんが迎えてくれました。
「”とん吉(伊藤さんの両親)”はね。昔ここで習って行ったのよ。ラーメンの作り方教えてあげたわ。美味しく作るコツは豚ガラと鶏ガラを入れるのだけど、豚ガラを強めにしないとスープが力強くならないの。」と、平井さんは言います。
メニューを見比べると、「とん吉」2代目の伊藤さんがかなりの数のメニューを開発したのが分かります。
「ここでお店(ひら井食堂)やってから50年以上なるわ。ここで習って行った人のお店は2店あったけど、今は”とん吉”だけね。伊藤さん(初代)とは元々同じ村の出身だったのよ。」
懐かしそうに話されます。
フライを頬張りながら、「とん吉」の味は1960年代創業の老舗の味から・・・初代の味へ。そして2代目の伊藤さんによって新しい味が増えているんだと思いました。まさに味のリレーですね。美味しい訳だと納得しました。
マッスルコメント
「とん吉」で最強のメニューを楽しんで、最強のレジェンドとダブルマッスル!!!
ラーメン とん吉
住所/印西市滝399
TEL/0476-97-1529
営業時間/11:00~15:00 17:00~21:00(LO20:00)
定休日/火曜
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