確かな目利き力と、独自の熟成法で仕上げる“白身魚”に特化した和食店「魚unLOC」
以前取材したお店で聞いた「船橋駅からちょっと離れたところにある和食屋の白身魚はレベルが違うので、一度は食べてみたほうがいいですよ」という情報
へえ〜、魚が美味いという話は聞きますが「白身魚」を指定するのは珍しいなと思っていました。
早速取材を申し込んでみました。
お店の名前は「魚unLOC(サカナアンロック)」と言います。一昨日公開した「Bar篠崎」の記事内でも、篠崎さんの魚の師匠としてご紹介したお店です。
場所
船橋市場前の通りを新船橋方面へ、業務スーパーのすぐ先の角にあります。
店内
店内はテーブル28席、カウンター7席で、広々した空間にゆったりとした席の配置になっています。白を基調にした洗練されたお洒落な雰囲気です。
メニュー
コースのメニューは3種類
・スタンダードコース 3,300円
品数:6品 滞在時間:3.5時間
1.先出し一点
2.サラダ
3.刺身5点盛り(並)
4.焼or揚or煮or蒸(並)
5.焼or揚or煮or蒸(並)
6.〆のごはん
・プレミアムコース 5,500円
品数:8品 滞在時間:3.5時間
1.先出し3点
2.サラダ
3.刺身5点盛り(上)
4.焼or揚or煮or蒸(上)
5.焼or揚or煮or蒸(上)
6.焼or揚or煮or蒸(上)
7.江戸前にぎり2貫
8.デザート
・プレミアムコース 8,800円
品数:9品 滞在時間:3.5時間
1.先出し3点
2.サラダ
3.刺身5点盛り(特)
4.焼or揚or煮or蒸(特)
5.焼or揚or煮or蒸(特)
6.焼or揚or煮or蒸(特)
7.焼or揚or煮or蒸(特)
8.江戸前にぎり3貫
9.デザート
その他アラカルトのメニューはこちら↓(画像クリックで拡大)
ドリンクメニューはこちら↓(画像クリックで拡大)
お酒も種類が豊富で、ビールからカクテル、日本酒、ワインまで揃っています。
*メニューは取材時のものです
実食
今回はスタンダードコースをいただくことにしました。
<先出し>
<サラダ>
<揚物(天ぷら)>
<煮物(煮魚)>
<〆のご飯>
この日の魚は真鯛、あいなめ、黒むつ、コチ、マコガレイでした。
美しい盛り付けに目を奪われます。
そして刺身の旨味が半端じゃ無い!
これは確かにレベルが違う。というか今までに食べたことのない魚のようです。
こだわりの熟成方法
これだけ美味しい白身魚は果たしてどうやってできるのか?聞いてみると
魚unLOCオリジナルの「塩氷水真空熟成法」という手法で魚を熟成させているそう。
氷を入れた塩水に、下処理をして真空状態にした魚を入れて熟成させるこの方法。
空気に触れず、さらに水の中に入れるので重力によるダメージも受けず、身が均一に熟成されていくために驚くべき旨味が引き出せるのだと言います。
しかしこの方法は、氷や水温の管理に多くの手間と時間がかかり、熟成させるための場所もとるので、真似しようと思っても、なかなかできるものではないのだそうです。
お店のこと
オーナーで総料理長の西内さんにお話を伺いました。
魚unLOCは2012年7月にオープンして今年で6年になります。
西内さんは、高校を卒業後飲食関係の仕事がしたいと考え、大手レストランチェーンにアルバイトで働き始めます。すぐにその才能を買われて社員として登用され、24歳の若さでエリア統括を任されるまでになりました。
会社も順調に成長し、一部上場するまでになりました。しかし上場の際に多くの先輩社員がリストラされたのを見て、自分も将来いつ同じようになるかわからない。だったら自分のお店を持とうと考え、9年勤めた会社を辞める決断をしました。
強い個人店を作る
大手レストランチェーンの会社でイタリアン、フレンチの技術は学びましたが、和食は未経験だったので魚を扱えるようになりたいと考え、27歳の時に江戸前寿司の老舗で修行し魚の目利き、処理の仕方、江戸前の技術など魚に関する“いろは”を学びました。
その寿司屋は3代続く地域に根ざした老舗の店舗で、“目先の利益に惑わされず、ブレないことをやり続けている”老舗ならではの商売の仕方も同時に学んだと言います。
こうして大手チェーンで学んだ飲食店の運営ノウハウと、老舗寿司屋の魚を取り扱う技術と店を継続していくノウハウを学んだ西内さんは、自らの理想とするお店を作るため、資金をためて魚unLOCをオープンしました。
unLOCとは?
店名のunLOCの意味を聞いてみると『箍(タガ)が外れている』という意味だと言う。
「私は毎朝4時に必ず船橋市場に魚を仕入れに行きます。これは市場に魚が入って来る時間なんです。だから誰よりも早く一番いい魚を仕入れることができる。それを毎日継続しているから業者さんともいい関係ができるんです。極めてアナログなやり方だけど、昔は皆当たり前のようにやっていたことなんですよ。」と西内さん。
今は電話やFAXで注文するお店も多くなった中で、あえてアナログなことをやる。どちらにいい魚を回すだろうか?答えは決まっている。
「塩氷水真空熟成法も、真似しようと思ってすぐにできるようなものじゃないです。とっても手間と時間がかかります。だからこそ他では食べれない味が出せる。マグロを出さないのもこの白身魚で勝負できる自身があったからです。」と語る西内さん。
皆が口を揃えて「unLOCの魚はレベルが違う」と言うのも納得です。
他でやっていないような事をやり切ると言う意味がunLOCには込められているんですね。
オープンに際しても、立地は決して良いと言えない場所をあえて選び、5年間は取材を一切断り、広告も出しませんでしたが、「都内へ行かずとも美味しい魚が食べられる」と食通の間で話題になり、お客さんは自然に増えていったそうです。
今後メディアへの露出も増えて行くと、ますます人気は加速していくでしょうね。
まだunLOCの魚を食べたことがない人は、今がチャンスかもしれません。
是非一度食べにいってみてはいかがでしょうか?
魚unLOC(サカナアンロック)
住所/船橋市北本町1-4-4 丸伸ビル101
TEL/047-421-5560
営業時間/ランチ 11:30~14:00(LO.13:30)
ディナー 18:00~24:00(LO.23:00)
定休日/年中無休
備考/完全禁煙、駐車場:店舗前1台(近隣にコインパーキング有)
↓地図はこちら
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