今が旬!船橋の海苔は一味違う!最盛期を迎えた三番瀬の海苔漁を見てきた
海苔好きですか?
この時期、船橋の居酒屋では「生海苔酢」というメニューが出てきます。
そう、船橋といえば海苔と言われるほど、三番瀬の海苔は全国的にも有名なブランド海苔です。
そんな三番瀬の海苔ですが、どうやってできているか知ってますか?
なんとなくのイメージはあるけど、実際どうやって漁をしているのか?私も見たことがなかったので、今回取材できる貴重な機会があり行ってきました。
いざ三番瀬へ!
実はこの海苔漁の取材、昨年も機会があったのだけど天候不良で中止に。今年は天候に恵まれやっと取材できました。
三番瀬ならではの伝統漁法
船橋三番瀬は陸から3.5kmくらいまでずっと砂地の浅瀬が続いている東京湾奥に残された唯一の干潟。そんな遠浅の地形を生かした三番瀬ならではの漁法が「支柱柵の固定張り」です。
海に立つ支柱柵に網を張り、そこで海苔を育てます。潮の満ち引きを利用して、干潮時には網が海水から出て日光をたっぷりと浴び、満潮時には海水の中で栄養分を十分に取り込むことで、アミノ酸が増し旨味と甘みが濃く、香りが高い海苔に仕上がります。
海苔の加工場も見てきた
漁の後に、海苔の加工場も見学させていただきました。
ちなみに、この時点の海苔は生海苔を漉いて、乾燥しただけの所謂「干し海苔(板海苔)」というもの。これが競りにかけられて、海苔加工業者がその後焼いて「焼き海苔」などに加工して販売されます。
個人的には干し海苔も十分美味しかったのですが、やっぱり焼くと食感、風味が段違いで良くなりますね。そもそもなんで「焼き海苔」なのか、やっとわかりました。
三番瀬の海苔はブランド品
そんな三番瀬で獲れた海苔は全国的にも“味と香りが高く評価”されていて、平均入札単価は全国平均の倍以上で取引されている高級品です。
しかし海苔の漁獲量は年々減っているのが現状です。
50年前には1000人ほどいた海苔漁師も、今では4軒7名にまで減っています。埋め立て工事に伴う転業、高齢化に伴う後継者不足に加え、海苔加工機械の初期設備投資に数千万円かかることなどから新規参入しにくいなど、様々な要因で漁師は減ってしまいました。
海苔は寒い冬が収穫シーズンですが、昨今は温暖化の影響で年々収穫時期が遅れていることも漁獲量の減少につながっています。
そんな中でも今残っている海苔漁師さんたちは、船橋の誇る三番瀬の海苔を残そうと、伝統の漁法にこだわりながら一生懸命海苔を作っている訳ですね。
生海苔はこの時期だけ!
さて、海苔が作られるまでの一連を堪能したところで、とれたての生海苔を試食させていただきました。
海苔ってこんなにシャキシャキしてたんだ!
生海苔を食べる機会はあまりないと思うのですが、正直こんなに歯ごたえがあるのか?と驚くくらいシャキシャキしています。考えてみれば海苔って海藻ですからね。シャキシャキしてて当たり前なんですが、普段食べている焼き海苔のイメージが強いので生で食べるとやっぱり驚きますね。
どれもとっても美味しかったんですが、個人的にはやっぱり三杯酢を合わせた「生海苔酢」が一番好きかなあ。
生海苔は船橋漁港にある「三番瀬みなとや」で購入できるので、今が旬の生海苔をぜひ買って食べてみてはいかがでしょうか?