店主自ら狩りに出る! 「串焼き小野田」でジビエの真髄に触れる
「伯方の塩」の声の主、演歌歌手・高城靖雄さんから先日教えていただいた塩浴で絶好調のイナバですこんにちは。(記事はこちら)
今回は、下総中山駅にちょっと気になる串焼き屋さんを見つけたので取材をさせていただきました! その名も串焼き小野田さん。店舗入口にイノシシの剥製を掲げ、看板には「カラス」「兎」といった文字が並びます。
果たして、どんなお店なの!?
場所
JR下総中山駅を出て、西船橋駅方面に線路沿いを歩くこと3分ほど。左前にセブンイレブン、右手にクリーニング屋「フランス屋」がある角を右へ曲がると、すぐ右手にお店があります。
からの、ドーーーーーーーーン!
猪の剥製が微笑みえを浮かべながら(?)歓迎してくれます。
なんと、取材時のオススメは兎とハシブトガラス! ウサギ肉はフレンチにもよく使われていますが、カラスは初めて聞きました。てゆーか、食べられるんですね!!
お店の外観からすでに期待が高まります。いざ、入店!
店内&メニュー
約11坪の店内には、カウンター7席、テーブル8席、小上がり12席。カウンターやテーブル、壁など随所に木材が使われていて、あたたかい雰囲気です。まるで山小屋のよう?
奥の小上がりは、掘りごたつになっていて、店内は常時禁煙、さらに無料Wi-Fiも飛んでいるので、小さな子ども連れにもポイント高し。子どもが飽きてしまったらWi-Fiを利用して動画を見たりゲームを楽しんだりできますよ~。これはうれしい! 実際、子連れのママ会などでも頻繁に利用されているそうです。
そして、気になるメニューはこちら。
で、フードメニューもさることながら、お酒のメニューにも注目。とにかく種類が豊富! ラインナップも珍しい&ちょっと変わっていて面白いですよ。店主による一言メモも、お酒に詳しくない人(私)からすると、分かりやすくてありがたい!
もうみなさんもお気付きの通り、こちらはジビエがいただける串焼き屋さんだったのです!!
狩猟で捕えた野生鳥獣肉を意味するジビエ。フレンチで使われることが多く高級なイメージですが、ここではかなりリーズナブルに、しかもさまざまな種類をいただくことができます。
また、店主の小野田さんは狩猟免許も持っています。狩猟が解禁される時期になると先輩や仲間たちと、南房総の山などへ狩りに出かけるそう! もちろん自らが仕留めた鴨や鹿、猪などが並ぶこともあるそうです。リクエストをお願いすれば、捕ってきてくれるかも!?
絶品ジビエに昇天
カウンターには、串打ちされた素材がズラリと並びます。ジビエについては、お恥ずかしながらあまり食した経験がないイナバ。お任せで焼いてもらうことにしました。
きましたあぁぁぁ! 左から鹿つくね、鹿バラ、ラムカルビ、猪、ヒグマ、うずら卵、鴨ロース。うずら卵以外はいずれも塩のみとシンプルな味付け(うずらはタレ)。山の恵みに感謝して、さっそくいただきます。
人気No.1で、ジビエが初めての方にも食べやすくておすすめだという鹿バラ肉。適度に脂がのって、やわらかくておいしい!! くさみも全くなく、噛むほどに甘みを感じられます。
鴨の脂やハーブなどを使って作られた鹿つくねは、子供にも人気の一品。「え、これ鹿肉なの!?」と思わず口に出てしまうほどジューシーでまったくクセがありません。鹿肉は高タンパクで低脂肪、鉄分も豊富でとってもヘルシーな食材。女性にもおすすめですね!
さらに、珍しいヒグマの肉も。
「クマは体臭が強いので、いろいろな部位を食べ比べましたが、一番食べやすそうなモモ肉を中心に提供しています」(小野田さん)
以前に「熊鍋」を食べたことがあるのですが、スジが多くて硬い印象があり。しかし、こちらでいただいた肉は、やわらかいの!!! 程よい香りに加え、肉自体の旨味が強く非常に味わい深い。イヨリ編集長も太鼓判!
やはり野山を駆け巡る動物たちは、余計な脂質が少なく身が引き締まっているのでしょうか。弾力があって旨味が凝縮されている感じ。いずれも獣特有のにおいもほとんどなくて、ジビエのイメージが少し変わりました。こんなに美味しくいただけるんですね。
「そう言ってくれるお客さんは多いですよ。苦手な方にも美味しく食べてもらうために、とくに鮮度にはこだわっています。うちで使っているのは、主にワナ猟で捕らえた肉。ワナなら、解体する直前に仕留めることができるので、肉の鮮度が保たれるんですよね。だからへんなにおいや雑味がないんです」(小野田さん)
脱サラして狩猟免許を取得
船橋在住歴15年超の店主の小野田さん。リクルートのグループ会社で営業職を18年ほど経験したのち、40歳で退職します。
「40歳になったらお店をやろうって、何となく考えていたんですよね。サラリーマン向いてなかったし(笑)」
学生時代に居酒屋で調理のアルバイトをした経験から、飲食店の面白さに惹かれていたそうで、どうせやるなら面白いことをと、かねてから興味があった「ジビエ料理」に挑戦することを決断! 退職後は狩猟免許を取得し、自らハントして捌いたり、串焼き屋で修行したりと1年間ほど準備や経験を積み、2018年9月3日に「串焼き小野田」をオープンしました。
気になっていたカラスも拝見させていただきました。ハシブトガラスというもので、見た目はいわゆるカラスそのものです(笑)。ただ、その匂いが違う! (その辺のカラスのにおい嗅いだことないけど)
めちゃくちゃいい匂い!!!!!
フルーティーーーーーーーーーー!!!!
果物畑を荒らし食べていたカラスだったそうで、体臭も果物そのもの。梨やリンゴのような、ワインのような、少し甘くて芳醇な香りです。こちらも塩だけで焼くそうで、一度食べたらやみつきになる人も多いとか。次回は是非、いただいてみたいです♡
とにかく話しやすくて面白い小野田さん。そのキャラクターに惹かれて訪れる人も多いはず。子連れにもやさしい環境から、週末は家族連れも多いとか。一人でも立ち寄りやすいので、ぜひジビエの新しい扉を開きに、一度行ってみてはいかがでしょうか。金・土曜は、予約がおすすめです!
串焼き小野田
住所/船橋市本中山3-11-2
TEL/047-307-9832
営業時間/17:00~0:00
定休日/日曜、祝日
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