味のバランスを追求したオンリーワンの豚骨醤油ラーメン「麺乃 鳳翔~HOU SHO~」
春は別れと出会いの季節です。
自称日本一ラーメンを食べているアスリート(自分調べ)こと一場治之進も取材を通して色々なラーメンに出会いたいと思います。
先日、栃木県某所に行った際に読者さんに「イチバさんですか?」と声をかけられたのはビックリしましたが嬉しかったです。皆さんもイチバを見かけた際は怖がらずに声を掛けて下さいね。
さて、今回のラーメン取材は習志野方面に来てみました。
場所
今回取材する「鳳翔」は習志野市と八千代市の境目に近い場所にあります(住所は習志野市)。最寄り駅も八千代台駅と実籾駅の中間に位置しますね。京成電鉄の八千代台駅からは約1.2km程です。
ガラス張りの作りはラーメン屋に見えず、個性あります。「鳳凰」のロゴに気合を感じます。
店内・メニュー
店内はカウンター6席にテーブルが4席×1の10席。ガラス張りなので、明るい店内です。
券売機を見ると、「豚醤油麺」「つけ麺」「限定」があります。
意外とスパッと決まるイチバ・・・・
「豚骨醤油系のラーメン大好きですから!!!(基本的には全ジャンル好きですが)」と胸を張って言うものの、20秒程「つけ麺」のボタンを名残惜しそうに見ていたのは内緒です。
調理
店主の畠山さんにお願いして、調理風景を見学させて頂きました。
「スープは鶏スープと豚スープの2つで、鶏は鶏の背ガラ・モミジ・鶏油を、豚はゲンコツ・豚足・豚の背ガラ・腹脂・・それに野菜を加えて10時間ぐらい煮込みます。背脂でなく腹脂を使うのは、背脂は溶けずに残るから。作ったスープは冷蔵して、使う分だけ出します。限定は煮干しと鰹節メインのスープ。カエシは基本的に秘密だけど、魚介系ブレンドですね。」
そう言いながら冷蔵したスープを小鍋に入れます。
実食
着丼すると、動物系の出汁と醤油の良い香りがします。「この色とブリックス濃度は豚骨醤油系としては間違いないですね!絶対旨いです。」
スープはトロっとして唇に吸い付くような口当たりで、一口目に動物系の甘旨い旨味が口の中に広がります。尖りが無く、丸みと厚みのある旨味が極上ですね。まさに「優しくて力持ち」そう、まるでイチバの様な印象のスープです(いや、自分で言うな!でもあながち間違ってはいない。時を戻そう)。
家系ともド豚骨スープとも違いますね。例えるなら、濃度が高く優しい口当たりの鶏白湯スープを豚で表現した様な感じです。イチバはこのスープ、好きです。
後味もしつこくなく、次々に口に入りますね。後半まで過剰な旨味等のストレスなく美味しく食べられます。
麺は埼玉県の人気製麺所の村上朝日製麺所の中太ストレートで、モチモチ感が前面に出ています。やや芯が残るような食感も、スープのブリックス濃度が高いためにしっかりと絡みます。印象としては、スープが麺に絡みついて・・麺自体が旨味を十分にまといます。わしわしと食べられる麺なので、スープの存在感に負けていませんね。
具は低温調理の肩ロースチャーシュー・メンマ・ネギ・半熟玉子で、スープの濃度が濃いめなので玉子に味が付いていないのは良いですね。
お店のこと
店主の畠山さんにお話を伺いました。
畠山さんは八千代市出身で、船橋市内の高校に通われていました。
高校を出てから25歳まで建築関係の仕事をしていましたが、同時にラーメン屋でアルバイトもしていたそうです。そのラーメン屋は日本有数のラーメン屋のグループ「※こうじグループ」。
説明しよう!「こうじグループ」とは大勝軒有限株式会社が経営する「麺屋こうじグループ」の事であり、とみ田(松戸)・一燈(新小岩)・道(亀有)・ほん田(東十条)などの数々の名店を輩出した名店量産所である。その秘密は独自の独立支援制度で修行から独立までをサポートするシステムがある。グループのトップは東池袋大勝軒の山岸氏の弟子である大勝軒(茨城県佐貫)の店主、田代浩二氏。東池袋大勝軒系のラーメンが近くで食べられるようになったのは、このグループの功績が大きい。それ程に輩出した弟子の数が多いのだ。また、G系の人気店である「角ふじ」「大黒屋本舗」などを展開した事でG系ブームに火をつけた事も功績。まだ「こうじグループ」が広がる前に、イチバが大学の授業が1限休講になった事を良いことに常磐線で「大勝軒(佐貫)」を食べてから何食わぬ顔で大学に戻って、次の授業を受けていたのは知人の間では有名な話(関係ないが)
「もともとラーメンは好きで、”ラーメン屋って格好良いからやってみたい”って思っていたんです。だから建築系の仕事をしながら、美味いと思っていた”角ふじ”の系列店で働いていました。途中から建築系の仕事は辞めて、最終的に独立してお店を出すつもりでラーメン屋1本でやっていこうと思いました。」
聞くと、「角ふじ」系の南流山店・南柏店(東葛MARUKAKU)・大久保店の3店舗で腕を振るっていたそうです。
「こうじグループを退社後は、建築関係の仕事をしながら、物件を探して・・ここにたどり着いて2016年9月に鳳翔をオープンしました。」
まさに、初めからビジョンが出来ていたそうですね。でも、「角ふじ」と言えば有名なG系ラーメン(レポ11:すけがわ参照)のお店。それなのに「G系」を出そうとは思わなかったんですか??
「G系は思わなかったですね。初めは”角ふじ”時代にも作っていた濃厚スープで勝負したかったんですよ。開店まではドタバタで、試行錯誤しながらこのスープが出来上がったのはオープンの3日前だったんです。でもあの時突き詰めたの味なので、ベースは今も変えてないですね。」
聞けばスープの構想はあったけど、店内の工事などでバタバタして、かなり短期間に集中して完成させたそうです。しかし短期間でこのレベルのスープを完成させるのは凄いセンスの持ち主ですね。
「業務用の店に仕入れに行った時に、醤油や調味料の種類の多さに絶句しました。塩・醤油で凄い変わるから、とにかくテストアンドエラーを繰り返して、ほとんど寝ませんでしたね・・・それでオープン3日前 にこれだっ!て感じで出来上がったんです(笑)」
ちなみに、現在ある「つけ麺」はオープン後に考案されたそうで、1ヶ月くらいかけて完成させたとのこと。
「もともとは料理好きという訳ではないんだけど、味のバランスを作るのは好きなんです。今の味も家系とは違う味にしたくて、色々調整しましたね。」
「豚醤油麺」の味のバランスはかなり完成されています。確かに豚骨醤油のスープなのですが、ド濃厚と言う訳でなく・・家系の様な味でもなく、完全にオリジナルな味です。
今後について聞いてみると
「今の場所は決してアクセスがいい訳じゃないので、※宅麺をやってます。宅麺は所謂スーパーなどに置いてある冷凍のラーメンのイメージで、お店のスープを冷凍して配達するシステムなんです。店舗は今後増やしたいと思ってます。G系にも挑戦してみたいですね。」
説明しよう!「宅麺」とは「宅麺.com」が開始したサービスで、日本中の契約した有名店のラーメンを店舗で出しているスープそのままで冷凍して麺と共に発送、自宅でお店の味を楽しめるのだ。送料などがかかるが、並ばずに自宅で名店の味を食べられると思えばお得感はある。まさに次世代の「出前」と説明すれば分かり易いか・・・・。ちなみにイチバは食べたくなった瞬間にお店に向かってしまっているので、宅麺を使うタイミングが中々ないのだ。宅飲みの〆に名店のラーメンと言う最高の1杯を楽しむことが出来るのは嬉しい限り。
最後に、店名の由来を伺いました。
「もともと“鳳凰”と自分の名前の”翔”の文字を入れたくて、四字熟語を調べていたら“鸞翔鳳集”というのがあってそこから取りました。でも説明するのが難しくて…そしたら”鳳翔”って日本の戦艦にあったみたいでそっちの方がわかりやすいかなと思ったり(笑)。」
「鳳凰が翔る」様に、今後も色々な事に挑戦しそうな畠山さんと鳳翔!!!今後も目が離せないお店ですね!!!
マッスル告知
イチバがまたJ:COMチャンネル「ぶらっと散策」に出演します!(ちょびっとですが)
落語家の「古今亭 志ん陽」さんの番組で「ある名店」に来ました。よろしければ見てください。
J:COMチャンネル(地デジ11ch)
番組名:「ぶらっと散策 船橋・習志野・八千代」
放送日時:4月1日(水)~30日(木)
月・火 9:00~
水・木 8:00~
金・土 8:30~
日 19:00~
※隣接エリアは放送日が違う事があります。
麺乃 鳳翔 ~HOU SHO~
住所/習志野市東習志野5-19-15 FMビル101
営業時間/11:30~15:00 18:00~21:00
定休日/月曜
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