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2019-04-21

自由の国の師匠から受け継いだ独創性!トマトの後味が絶妙な醤油ラーメン「麺処ゆきち」

こんにちわ、自称日本一ラーメンを食べているアスリート(自分調べ)こと一場治之進です。

新年号も令和に決まり4月は色々スタートの月で、イチバも夏の日本選手権(一応アスリートなので)に向けて本格的な準備が始まります。えっ?マッスルラーメンマンだと思ってた?

忘れているかもしれませんが、ボブスレー選手です。

さてそんなマッスルラーメンマンの突撃取材第26回は北習志野の「麺処 ゆきち」に来ました。

場所

最寄り駅は北習志野駅

新京成電鉄東葉高速鉄道北習志野駅から「エビス通り商店街」を進み、西友新北習志野店を左に見た先、業務スーパー河内屋の前を左折すると右手にあります。

駅から歩き、河内屋を左折すると「ゆきち」が見える

大通り沿いではありませんが、よくよく見るとラーメン屋の老舗名店が多いエリアですね。中々の激戦区です。

居酒屋と並び、周囲に溶け込んでいる

行きつけのお店・・の様な雰囲気にイチバも入りやすい

 

店内・メニュー

店内はカウンターのみ7席で、厨房との距離感が近い作りです。実際、席に座ると厨房の中がしっかりと見えるので安心感に近い物を感じます。

メニュー。醤油はAとBの2種類あって悩む・・。

「しお」は「塩」と「潮」の2種類を日替わりで。

「優柔不断」なイチバは今日も悩む・・・

同じく優柔不断代表の編集長に聞くと、困ったときは必殺「店主に聞く」ですよとのこと

全然”必殺”じゃないだろと心の中で突っ込みながら店主に聞いてみると

店主の倉井さんに伺うと「醤油はどちらも鶏×魚介スープです。醤油Aタレにトマトペーストを使ってオリジナルです。醤油B香味油で魚介を強く効かせていてスタンダードです。」とのこと。

今回はやはりオリジナルの味である醤油Aを注文することにしました。「ワンタン」もオススメと言うことで「ワンタン」もトッピングで。

 

調理

店主の倉井さんにお願いして調理風景を見せて頂きました。

チャーシューは提供寸前に切る事で酸化を防ぐ

チャーシューを切ってから、タレで数分煮込みます。これは「ゆきち」特有ですね。提供前に切るのは獣臭さを出さない様にですね。

プロが手際よく作る姿はカウンターからはショーの様にも見える。これがラーメン屋の醍醐味

タレに「トマトペースト」。これは面白い!

醤油ダレには先程も書いた「トマトペースト」が入ります。香味油は鶏油使用(※レポ15:Case‐K参照ですね。

鶏スープは5時間半・魚介スープは2時間の仕込み時間・・・手間隙がかかっている!

スープは鶏と魚介Wスープバランス良く配合されています。提供毎に小鍋で温めています。

てぼで手際よく湯きり。湯きりを見ると完成が間近に感じる

丼の中の麺をほぐす。この一つ一つの動作が経験値の高さを感じさせる

具材を丁寧に乗せて完成!スタイリッシュな丼とラーメンは遠目にもレベルの高さを感じさせる

 

実食

目の前で調理を見ている段階で感じていましたが、「技術レベルの高さ」が一目で分かるビジュアルですね。

これが「ゆきち」の「醤油A」(ワンタン乗せ)これは間違いなく美味い!!

鳩が豆鉄砲を食らったような顔になるイチバ

ビジュアルは今流行りの清湯系(イチバは新東京系と呼ぶ)ですが、良く見ると「ゆきち」ならではの特徴があります。

良く見ると丼の縁にオレンジ色が出ている。

このオレンジトマトペーストの影響でしょうか?まずは実食ですね。

食べてみない事には始まらない・・・・

スープ鶏×魚介ベース清湯系ですが、タレの影響がやや強めでコクがあります。鶏がやや主導権を握っている感じがするので優しい口当たりですね。最後にトマト特有の酸味がスッと残るのは完全オリジナルです。かといってイタリアンではなく「和」のテイストが強めに出ていますね。

「コク」×「優しい口当たり」×「トマトの酸味」の旨味スープ。真剣に味わうイチバ

は北海道と埼玉に工場を持つカネジン食品の中ストレートです。スルスルと抵抗無く口に入る食感と、この太さでは珍しい程のモチモチ感が特徴ですね。モチモチ感が強めでも、スープの旨味が強いので、麺に負けずに合っています。

清湯系としてはやや太めの麺。スープの柱がしっかりしているので合う

具は・旨味たっぷりで厚めのバラチャーシューメンマ・それに小松菜です。今回はトッピングのワンタンも入ります。

厚めのバラチャーシューは旨味がジュワジュワと口の中に広がる

具のチャーシュー・ワンタン共に、口の中で肉の旨味と甘味がジュワジュワっと広がります。このお旨味の出し方は特筆するレベルですね。

具がギュッと詰まったワンタン・・・かなりのボリュームだ

今回も汁完!!醤油Bも気になる!

こうなると「しお」2種「醤油B」もかなり気になります。次回の楽しみが増えました。

 

お店のこと

店主の倉井さんにお話をお伺いしました。

柔らかい雰囲気で経験値の高さを感じさせる倉井さん・・・どんな方なのか。

倉井さんは、東京都出身ですが付近に地の利がある北習志野にお店を持ちました。

若い頃はロックバンドのドラマーをしていてメジャーデビューを目指していたそうです。バンドで食べていくことを諦めて、アルバイトでも働いていて興味のあった飲食業をやろうと考えます。

ラーメンの美味しい中華料理屋をやりたいという思いがあり、都内の有名ラーメン店で修行をはじめました。実際ラーメン屋で働いてみて、ラーメン以外に中華料理も一人でやるのは無理だと考え、ラーメン1本に専念します。

複数の有名ラーメン店で働きますが、その中の1店が「アイバンラーメン」でした。

「アイバンラーメンは(当時)近所で化学調味料使っていないお店だったので、ラーメンを学びたくて2年程、2店舗で修行しました。」

イチバのRMYK(ラーメン用語解説)
説明しよう!化学調味料とは、通称「化調」。旨味成分であるグルタミン酸などのアミノ酸系やイノシン酸などの核酸系を使った調味料だ。簡単に言うと、昆布や鰹節などの旨味成分を工業的に製造したものだ。別名「うま味調味料」とも呼ばれる。家庭では「味の素」などが有名で、ラーメン界では「白い粉」「魔法の粉」と言うディープな表現を使う事がある。ラーメン業界を中心に「化学調味料」を使用しない「無化調」を前面に出すお店が多く見られ、素材感やコストや手間をかけたラーメンが多い。また、無化調のラーメンは後味がすっきりするのも特徴。イチバは個人的には化調は否定派ではないが、過剰に使う事はあまり好きではない。一つの調味料として使う分にはアリだとは思う。ちなみに通ぶって「ふふふ・・・ここは化調使っているな・・・」とか言うと店主から塩っぱい顔で見られるので注意しよう。

「アイバンラーメン」と言えば元フレンチシェフアイバン・オーキン氏のお店で、数少ないアメリカ人店主で首都圏トップレベルの知名度を誇ったお店です(現在は閉店してニューヨークに移転)

「アイバンさんは“僕は包み隠さないから全部学んで行ってくれ”と言ってくれました。でも”僕の真似をするだけじゃ面白くないよ、ラーメンは自由な物なんだから!”とも言われました。私も自分のラーメンを作りたかったので、この言葉はとてもありがたかったです。」

醤油Aには師匠から言われた「自由な発想」が生きている

確かに今回食べた「醤油A」ベースのスタイルこそ今流行の方向ですが、後味にトマトの酸味が効いていて・・どこか「洋」テイストが出ているのはオリジナルですね。

「トマトは思いつきだったんです。夜中にハッと起きてトマトはグルタミン酸豊富なんだよな~って思って。先入観なく使えたのはアイバンで働いていたからもありますね」。

まさにアイバン・オーキン氏が言っていた「ラーメンは自由な物」を体現した1杯ですね。

そして2013年3月にここ北習志野でゆきちをオープンしました。

メニューは絞ろうかと考えましたが、オリジナルの醤油Aと、スタンダードな醤油B両方自身があったので結局2種類出すことに。イチバもそうでしたが最初は悩むお客さんが多いけど、食べると結果的にAもBもどちらにもファンがつきリピーターになってくれるのだとか。

オープンから6年が経ち、1年目に来たお客さんが最近子供を連れて来てくれたそうで、今後もこの街で美味しいラーメンを提供し世代を超えて地域に愛されるお店を目指したいと語ってくれました。

ちなみに店名の由来は3人のお子様の名前から1文字ずつとったのだそうです。

ご夫婦二人で切り盛りしている。アットホームなお店。

倉井さん!オリジナリティー溢れる1杯と極上のエピソード・・ご馳走様でした!

 

マッスルコメント

トマトが効いたリコピンパワーでマッスル砲丸フロント投げ(砲丸=7.26㎏)

 

麺処 ゆきち

住所/船橋市習志野台1-25-14

TEL/047-407-2739

営業時間/平日11:30~14:30 17:30~21:30

土日祝11:30~15:30 17:30~20:30

定休日/水曜

公式ツイッター

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過去のマッスルラーメンレポ記事はこちら

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