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2019-04-02

創業65年!時代とともに愛され続ける船橋のレジェンド焼き鳥屋「いづみ屋」

灯台もと暗し

身近なことは案外気付きにくいものだということわざですが、今回ご紹介するお店は、まさに私にとって灯台下暗しのお店でした。

しょっちゅう前を通っているものの、気がつかなかった名店であり盲点でした。でもこれは単に私が知らなかっただけで、皆さんはご存知のお店だと思います。

そのお店は「いづみ屋」です。

 

場所

船橋FACEビルの向かい、JR船橋駅南口と京成船橋駅の間にある雑居ビルの1Fにあります。

不二家の横

個室DVDや居酒屋チェーンの目立つ看板があり、表通りからは一見するとわかりにくいのですが、通路の奥にその名店はあるのです。

ビルの入り口

奥に進むと左側に「いづみ屋」の赤い看板。奥にうっすらと輝く黄色いネオン

さらに奥へ、吸い込まれるように進むと見えてくる

突き当たりにあるのが「いづみ屋」です

 

店内

店内は和の雰囲気で、焼き場を囲うように、コの字型のカウンター12席、奥にテーブル24席という構成になっています。

店内(左奥から)

店内(右奥から)

焼き場を囲うコの字型カウンター席

「吉田類の酒場放浪記」でも紹介されているのだ

 

メニュー

フードメニューはこんな感じ。炭火焼きの串物(焼き鳥、やきとん、野菜他)を中心に、ホルモン焼き、揚げ物、炒め物、一品料理など各種おつまみのメニューが豊富で、呑兵衛の心をくすぐるメニューばかりです。

焼きものメニュー

一品料理、各種おつまみメニュー

おすすめは写真付きでイメージしやすくなっています

ドリンクメニューはビール、ホッピー、ハイボール、酎ハイ、サワー、カクテル、日本酒、焼酎、ワインまで一通り揃っています。

ドリンクメニュー

地酒も豊富です

飲み放題メニューもありました

 

実食

さてここはやっぱりを頼まなくては始まらないでしょう、ということで「人気焼鳥6点盛り」をいただくことに。

焼いてくれたのは店長の実川貴則さん(3代目)。赤く燃ゆる炭がいい感じですね〜

いい香りが漂ってきます。焼き場の後ろでは熟練の職人さんが串打ち作業中

タレは継ぎ足し続けて65年、聞いただけでヨダレがとまりません!

「人気焼き鳥6点盛り」が焼きあがりました

内容は左から「つくね、ねぎま、トマトベーコン、とり皮、ハラミ、ささみしそわさび」です。*内容は仕入れによって変わるそうです。

ではいただきま〜す!

つくねはジューシーで玉ねぎとごまの食感がアクセントになっています。そしてタレがいうまでもなく悶絶級にうまいです!

ねぎまはモモ肉のジューシーな旨味と新鮮なネギ、とり皮は上品な油の旨味、ささみしそわさびは胸肉のさっぱりとしていてジューシーな旨味を堪能できます。

ハラミ(豚)は適度に弾力があり、噛めば噛むほどに肉の旨味が出てきます。トマトベーコンもジューシーで甘酸っぱいトマトと香ばしいベーコンがよく合います。

鶏肉は地養鶏を、豚は国産の豚を使用して炭火で焼き上げた串焼きは、香ばしくてふっくらとしていてとても美味しいです。備長炭火焼きというのもありますが肉本来の美味しさも感じられますね。

 

串だけじゃない!

こうなると一品メニューも気になるところです…。

はい、というわけでお店で人気のメニュー、煮込み、霜降り馬刺し、ガツとねぎ味噌の3品もいただくことにします。

煮込み

もつが新鮮!汁がクリーミー!

モツは嫌な臭みがなく新鮮で適度に油もあってすごく美味しいです。特筆すべきは味噌ベースの汁で、とてもクリーミーな口当たりの汁でした。煮込みは色々食べていますが、なかなか他にはない特徴があります。

霜降り馬刺し

上品な脂が口の中で溶けていく…

とても新鮮な馬刺しで、脂が口の中で溶けていきます。肉も旨味があってとても美味しい馬刺しでした。

ガツとねぎ味噌

食感が楽しい!味噌だれめちゃ美味しい!

ガツのコリコリ感に、きゅうり、ピーマン、ネギのそれぞれ違った食感が合わさります。ネギ味噌が全体をまとめ上げていてこの味噌だれがとても美味しいです。

聞くとこちらの味噌だれは、祖母(初代の奥様)が戦時中に疎開先の中国で食べた甜麺醤の記憶を頼りに作ったもので、開店当初からある名物とのこと。歴史を感じる一品ですね〜。

「せっかくなので一杯どうですか?」と店長(神)。では気になった「辛口チューハイ」をお願いします!

辛口チューハイ

まあ取材ですからね。あくまでも取材ですから

タカラのアレだ!やっぱコレだよな〜♪

聞くと缶で有名な「宝焼酎ハイボール ドライ」のサーバー版だそうで、確かにあの馴染みの味がしますが、缶とは一味違って美味しく感じます。これ好きだな〜!

 

お店のこと

店長の実川さんにお話を伺いました。

店長の実川貴則さん(3代目)

いづみ屋は1954年(昭和29年)にオープンして65年の老舗です。

元々は今のパラッツオ船橋店(パチンコ屋)がある辺りに小さな踏切がありその脇で初代(貴則さんのお祖父さん)がお店を始めました。ちなみに昭和29年といえばゴジラの第1作目が公開された年です。

その後、2代目であり今のマスター実川多喜夫さん(貴則さんのお父さん)がお店を継ぎ、今もまだ現役で焼き場に立っています。

3代目の貴則さんは物心ついた頃から将来はお店で働くと決めていたそうで、10代の頃から串打ちなど手伝いをして20歳の時から本格的にお店に立ち手伝うようになりました。

焼き場は早い時間は2代目の多喜夫さんが、遅い時間を3代目の貴則さんが担当しているそうです。

65年も続いていると、お客さんも世代交代をしていくそうです。

「昔お客さんだった世代は定年退職し、今はその後輩だった人たちがまた若者を引き連れて来ています。ありがたいことで、そうして引き継いでいただいた若いお客様にも認められているのは嬉しいですね。」と語る貴則さん。

老舗というのはこうしてお客さんも引き継ぎをして世代交代しながら残っていくんですね。でもそれだけではなくネットで検索して利用して常連になる若者もいるそうです。

取材時はオープン前だったのでその雰囲気はつかめませんでしたが、きっと「居」心地の良い空間があるからこそ老若男女問わず人が集まって来るんだろうなあと思います。次は必ずプライベートで飲みに行こうと誓ったのでした。

ご存知の方も多いかと思いますが、まだ行ったことがないという人は是非一度飲みに行ってみてはいかがでしょうか?

*ちなみに週末は予約必須!平日も7時頃にはだいたい満席になることが多いそうなので予約したほうが吉です。

 

いづみ屋

住所/船橋市本町4-3-20

TEL/047-424-2448

営業時間/平日16:00〜24:00 土日祝15:00〜24:00

定休日/無休

備考/喫煙可

公式ホームページ

↓地図はこちら

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