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2019-04-04

創業70年!船橋駅の歴史を知る老舗「二葉そば店」のタンメンに舌鼓!

カレー・カツ丼・天ぷら・・「蕎麦屋の●●が美味い」と良く耳にしますね

「じゃあラーメンはどうなんだ??」と、気になって気になって夜も8時間しか眠れない自称日本一ラーメンを食べているアスリート(自分調べ)こと一場治之進です。

折角、蕎麦屋さんのラーメンを食べるならと・・。

第24回は船橋が誇る老舗「二葉そば店」に伺いました。

 

場所

船橋駅の南口を出てときわ書房の脇の道を入り1本目の路地(山口横町)を右折して京成線の高架を超えて進んだ右手にあります。

山口横町商店街の一角に、かなりのオーラを出している老舗「二葉そば店」。

かつての昭和の町並みの中に溶け込んでいたであろう年季の入った蕎麦屋で、この地域では1・2を争うであろう歴史を感じます。

どこからどう見ても蕎麦屋さんの暖簾・・・果たしてラーメンはあるのか??

レトロな食品サンプルのショーケースいいですね〜。ラーメンから定食までまさに食のデパート!

果たしてどんなラーメンが食べられるのか?ドキドキしながら入店。

 

店内

店内は老舗蕎麦屋らしく和風で味のある雰囲気です。

テーブル6席×2・4席×2・3席×2の合計26席です。現在は2代目女将さんと3代目夫婦でお店を切り盛りしています。

老舗の蕎麦屋さんらしい作り。お客さんが「肩を並べて」蕎麦をすする。

立派な一枚板を使った壁。歴史を感じますね。

メニュー

メニューは和・洋・中とマルチにあり、その数なんと約150種あるそうです!

ただの蕎麦屋と侮る無かれ・・とにかくメニューが多い!!毎日通っても飽きないラインナップ

壁にはおつまみメニューの短冊。どれも手作りだと言うから凄い。

約150種類…優柔不断な人はメニューを決めるのも一苦労しそうです。

こういう時はオススメを聞くのが一番!という事で店主おすすめの「タンメン」「たぬきそば」を注文しました。

 

見事な連携プレー

店主の彦田さん(3代目)にお願いして調理風景を見学させて頂きました。

厨房の隅にある大きな羽釜・・・これで麺を茹でるのだ。

古さを感じさせない清潔な厨房では2代目の女将さんと、3代目ご夫婦の3人が阿吽の呼吸で料理を作っています。

3代目のご主人。タンメンに使う炒め野菜は外で調理!華麗な炒め技に見とれてしまいます!

2代目女将さんのキビキビした動きは健在だ!!

1品を1人で作るのでなく、3人が連携して無駄のない動きで次々にメニューが出来上がります。

同時進行で蕎麦も作成。他のお客さんのメニューも更に同時進行!!

 

蕎麦屋のタンメンその実力やいかに!

これが「二葉」のタンメン・・スープの色から旨味の濃度が期待出来る

着丼すると、野菜もですが・・半濁のスープの色で只者じゃないと感じました。蕎麦屋節系(鰹節など)と勝手に思っていましたが、明らかに動物系のエキスが効いている色です。

スープは動物系がガツン・・なのだ!!

スープは、ガツンな家系もビックリ豚骨と鶏ガラの濃厚なエキスが効いています。

マイルドで「ガツン」なスープ・・・「凄いレベルの高さだ」

自家製麺の中細ストレートで、細いながら柔軟性とコシが同居した質の良い物です。変にカン水などの臭いがなく、超極細のうどんの様な食感にも感じます。この辺は「和」のテイストですね。

ラードで炒められた野菜の食感はクタ系で、ニンジンキャベツモヤシ。時折口に入るバラ肉もマッチします。

イチバのRMYK(ラーメン用語解説)
説明しよう!クタ系とは主にラーメンに乗せる野菜に使う用語で、スープをしっかりと吸って旨味たっぷりのシナシナ野菜の食感だ。対義語では野菜のシャキシャキ感が残るシャキ系がある。旨味のクタ系か食感のシャキ系か・・・それはラーメンのスタイルと好みで良し悪しが分かれる。ちなみにイチバは濃厚なスープはクタ系・あっさりしてキレのあるスープはシャキ系が合いやすいと勝手に思っている。

この野菜炒めに使われているラードはトンカツを揚げるのに使っている揚げ油を利用しているとのこと。なるほど豚肉の旨みが染み込んだ油だからこそ、さらに深いコクを与えているわけですね。

気づけば汁完!!美味すぎる!

たぬきそばも

続いてたぬきそばが着丼。

たぬきそば

編集長の実食・・・実は蕎麦が大好きらしい

蕎麦は風味豊かな自家製の細麺で、汁は柔らかな酸味とキレのある醤油が効き出汁の豊かな香りが口の中を突き抜けます揚げ玉から海老の風味がするので聞いて見ると、二葉の天ぷらは海老天だけなので、海老オンリーの風味が揚げ玉についているのだそうです。

2代目女将さん自家製の「ぬか漬」をサービスでいただきました。

家でぬか漬けをつけているという編集長曰く「これは1年2年で出せる味じゃない。旨味の奥に感じる歴史…いやもはやコスモ(宇宙)ですね」とのこと

ちょっと何言ってるかわからないのでとりあえず相槌を打っておきました。

 

お店のこと

2代目として現役でお店に立っている彦田さん(女将さん)にお話をお伺いしました。

笑顔が素敵な2代目「女将」の彦田さん。

「二葉そば店」約70年前に創業しました。初代は女将さんの母親が厨房に立っていましたちなみに父親はビルの2階にビリヤード場を作ったりしたそうですが、厨房には入らなかったそうです。

お店の横には40年前まで営業してた2Fビリヤード場への入り口が・・・。

その頃から、基本となるメニュー・・今回食べたタンメンも含めてレシピは変わっていないそうです。

そうすると、かなり昔から相当手の込んだハイレベルな物を作っていた事になります。初代の腕は相当だったのでしょうね。

ラーメンを含む基本メニューは初代からのレシピ

「昔は目の前に市場があって出前が忙しかったのよ。この辺はみんな競うように出前始めてね。私は結婚して昭和38年から後を継いだのよ。昔から船橋にいたから、同じぐらいの年のお客さんとは本町通りのどこどこに何の店があった”とか昔話するのよ。最近は代替わり(3代目に)して、若いお客さんも増えたわね。」

レシピは初代から2代目夫婦そして3代目夫婦へと70年のリレーで受け継がれています

「初めてのお客さんは入口開けて入るのに抵抗あるみたいね(笑)でも古いんだけど頑丈にできていて、東日本大震災の時もビクともしなかったわよ。当時水が出なくて困った人が多くて、うちは井戸があるから地域の人に使ってもらえてよかったわ。」

この震災のエピソードはNHKが取材に来たそうです。しかし、築70年のビルなのに相当頑丈に作ったのですね。

「二葉」と言う屋号の蕎麦屋さんは船橋市内に他にもあるので関連を聞いてみると、

「うちが本店で、市内の2店舗(海神、谷津)は親戚がやっているのよ。もう閉店したけど昔は初富・西船橋・行徳・浦安・夏見・神戸にもあったわね」

もはやチェーンと言ってもいいほど昔は広範囲に支店があったようです。

70年続いている秘訣を聞くと

「基本的なことだけど、一つ一つのメニューにこだわりを持って作ることじゃないかしら。さっき食べてもらったタンメンに使うラード、たぬきそばの揚げ玉、他にも色々あるわ。飲み物に使う氷も氷屋さんから貫目で買って崩したものを使ったりね。うちはほとんど自家製でやっていて、その分仕込みは大変だけど手間暇ってのはやっぱりお客様に伝わるものなのよね」と語ってくれました。

飲食店に限らず70年も商売を続けるというのは、やはり色々な部分にこだわりがあるからこそお客さんに支持されるのですね。

年代物の製麺機。こだわりの自家製麺はここで生まれる

最後に二葉を長い間守ってきた2代目のご主人にもお会いすることもできました

すでに引退されていますが、いつでも厨房に立てるよう毎日白衣を着ているのだそうです。

2代目ご夫婦と記念撮影。お腹も心もいっぱいになりました。ご馳走様でした!!

 

マッスルコメント

70年続く老舗の歴史を肌で感じて、パワーマックス!!!(無酸素系自転車トレーニング)

 

二葉そば店

住所/船橋市本町4-44-14

TEL/047-422-4054

営業時間/11:00~19:00

定休日/水曜

↓地図はこちら

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