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2019-10-05

船橋の名物駄菓子屋りゅうくんの店のおじさん8つ目の顔!?「アンデマーセンマコト」とは?

船橋駅北口から徒歩5分ほど、住宅街の中にひっそりと佇む名物駄菓子屋「りゅう君の店」

以前取材させていただき、そのオリジナリティ満載のアメイジングなお店作りに圧倒されたのは言うまでもないです。

詳しくはこちらの記事をご覧ください↓

船橋の路地裏にオンリーワンなアミューズメントパーク!?駄菓子屋「りゅう君の店」潜入レポ

さて、今回はそんなりゅうくんの店の店主こと、松田さんa.k.aおじさんが童話作家としてデビュー?したという噂を聞きつけ、真相を確認しに行ってきました。

 

場所

一応知らない人のために場所をおさらい。船橋市本町5丁目、通りから1本細い路地を入ったところにあります。

南口方面へと抜けられる道の細い横路地

この路地の奥を行ったところに・・・んっ?

さすがです(笑)

「りゅう君の店」はあります

 

アンデマーセンマコト登場

とりあえず気になる看板にあった一発芸について聞いてみようと扉を開けると

「りゅうくんの店」店内。んっ?

あっ?この方はもしや

アンデマーセンマコトだ!

りゅうくんの店のおじさんこと、アンデマーセンマコトが店内で優雅にパイプチョコをくゆらせていました。

 

何がどーしてこーなった?

まずは何故いきなり童話作家になったのか?その経緯について聞いてみました。

待ってましたと嬉しそうに語り始めるマコト氏

「いや〜4月の初旬くらいだったかなあ。ある朝目覚めたその瞬間に“そうだ、童話作家になろう”って思っちゃったんだよ〜」

・・・おじさん的には(何かが)降りてきたらしい。全くの偶然、はたまた必然なのか、“そうだ、京都行こう”みたいな感じで何かに導かれるように童話作家になろうと決めたおじさんは、アンデマーセンマコトとして創作活動を始めました。

ある朝目覚めた瞬間、童話作家に目覚めたという。相変わらず展開がアメイジングです

〜でも童話といっても全く何も土台がないと物語とか作れないですよね?

「土台はあったんだよね。昔子供を寝かしつけるときによく絵本を読んでねえ。でもストーリーそのまま読んでも面白くないから自分で脚色して、オリジナルストーリーにして読んでたんだよ。子供はゲラゲラ笑って寝かしつけにならなかったんだけど。」

その時のオリジナルストーリー然り、自身のこれまでの人生経験から他にもたくさんのエピソードがあり、これらを元に絵本が作れると確信したおじさんはすぐに製作に取り掛かりました。

頭の中にはアイデアが無限に詰まっているという。アメイジングディスカバリー!

 

オール手作りの温かみ!

販売されている絵本を見せてもらった

この日店にあったのは全部で6作品

絵、文章、全て手書きで作った原盤をカラーコピーし量産、と行っても製本は手作業。手作り感満載の温かみのある絵本たち。

処女作は「足げり山の銀太郎」で、これは昔おじさんが子供に読み聞かせたというストーリー。ユーモアセンス溢れる構成と展開、まさにおじさんの頭の中を表しているようなカオス感満載のストーリーだ。

他の作品も解説するマコト氏。熱が入ってきます

他にも「魔法の木」「思いでの旅路町内一周」「さぎのしっぺ恩返し」「ジョンとおれ」「ひよこ君の大冒険」「うそつき千ちゃんと小さな赤鬼」「伝説の馬カップ池」「幻の教室1年1組」など9作品があります。初版は各10冊くらいづつ製作したそうで、中にはすでに売り切れた作品もあるとか!

これが最新超大作!マジでオススメという「幻の教室1年1組」

値段は基本500円ですが、最新作の「幻の教室1年1組」は長編なので700円。

「幻の教室1年1組」はマコト氏の中学時代の体験談がベースになっているという。また新作の「伝説の馬カップ池」も自分で言うのもなんだけどストーリーが素晴らしすぎると言う。とりあえず3冊ほど購入して後で読もうと思ってレジに行くと

「えっ?本当に買うの?あれまあ…無駄遣いだからやめたほうがいいよ」と奥様(おばさん)が登場。そりゃないよ〜とおじさん。お後がよろしいようで(笑)

 

8つの顔を持つ男

アンデマーセンマコトはおじさんの8つ目の顔だと言う。

〜では残り7つの顔って?

これだよコレ。店内には残り7つの顔が貼ってあった

1、水野あめ夫

1つ目の顔は「水野あめ夫」。コレは駄菓子屋店主の顔だそう。あれ?でも松田誠さんですよね?という問いには答えてくれなかった。

2、畑古夫

2つ目の顔は「畑古夫」。コレはスクールガードとして旗を振り児童の交通安全を見守っている顔。ふざけてるだけじゃなく真面目な一面もある。

3、猪熊トラ夫

3つ目の顔は「猪熊トラ夫」。趣味として狩猟をしているおじさん。そもそも店名の「りゅう君」は昔飼っていた猟犬の“りゅう”が由来です。

4、キャプテンマコー

4つ目の顔は「キャプテンマコー」。コレは地球防衛軍の隊長だそうです。地球防衛軍が何なのかは聞いたんですが忘れてしまいました笑

5、謎の中学生

5つ目の顔は「謎の中学生」。コレはおじさんもその存在が何なのか全くわからないという。えっ?でもなんか設定があるんでしょ?と聞いても「コレばっかりは謎すぎてわからないんだよ」と言う。

6、ドクターM.スウィンドラー

6つ目の顔は「ドクターM.スウィンドラー」。高速咀嚼入れ歯「噛んでる君1号」、超高速歯磨き「噛んでる君2号」、ヌレバー軟膏などの画期的?な発明をした博士。

7、下総の赤鬼 ちっこく斉改め、総徳斉(ソウトウクサイ)

7つ目の顔は「下総の赤鬼 総徳斉」。ガマの油の口上免許を持つ正式なガマの油売りなんですねえ。しかも英語が達者なのでバイリンガル口上もできるそうです。

8、アンデマーセンマコト

そして8つ目の顔として加わったのが今回ご紹介した「アンデマーセンマコト」。ある朝思い立ったが吉日、童話作家としてオリジナリティあふれる創作童話を作り出している。

本家アンデルセンは案出るせん、でもこっちは案出まーせんという意味らしい。さっき頭の中にアイデアは無限に詰まっていると言っていたような気がしますが…そこはご愛嬌。

マコト氏は船橋の文化芸術賞に作品を応募したそうで、もし賞がもらえれば正式に出版されるだろうと語ってくれた。そうすれば奥様にお金の無駄遣いと言われずに済みますね。

 

実際に買って読んでみた

処女作の「足蹴り山の銀太郎」、おじさんオススメの「伝説の馬カップ池」、最新超大作の「幻の教室一年1組」の3作品を買ってみました。

果たしてどんなストーリーなのか?ワクワク

最初は「足蹴り山の銀太郎」。全体的にユーモア溢れる描写が満載で、サクサク読めるスピーディーな展開、それまでのことに対する野暮な説明などは一切なく、含みをもたせながら終わっていく読後のあっさり感。面白かったです。

足蹴り山の銀太郎の1場面、カオスです

続いて「伝説の馬カップ池」。こちらは一風変わってちょっとメルヘンなストーリー。宮沢賢治の作品を彷彿とさせるような情緒的なお話でした。

全体的に情緒的で不思議な空気感

最後に「幻の教室1年1組」。こちらはページをめくってみてびっくり!ほぼ全ページにわたって文字で埋め尽くされています。もはや絵本というよりも小説に近い感じ(笑)。ストーリーはおじさんの学生時代を描いたというだけあって、やや子どもには難しい内容もありますが、引き込まれるものがありました。最後に続いていく描写はとても見事なものでした。

実際子どもに読んでみて一番評判が良かったのは「足蹴り山の銀太郎」でした。

 

令和2年から週3日営業に

そんな8つの顔を持つおじさんも70歳を迎え、体力的にも今まで通りの営業をして行くのがなかなか厳しくなってきたこともあり、来年令和2年から日、月、火の週3日営業になるそうです。

「おかげさまで色々なメディアにも取り上げてもらったりして、子供だけじゃなく大人も遠方からきてもらったりして嬉しい限りです。10円玉1個握りしめて来ても、夢が買えるお店にしようと始めて20年以上。年齢的にもきつくなって来ましたが、75歳くらいまでは続けたいと思ってます」と最後に語ってくれた松田さん。

実は9つ目の顔はすでにあるらしく、まだまだそのクリエイティビティとバイタリティは健在だ。

メディアに出て人気になったブロマイドは月に30枚くらい売れるとか

こういうワクワクする仕掛けが本当に上手ですよね

まだまだ今後も話題を振りまいてくれそうな船橋が誇る駄菓子屋「りゅう君の店」

アンデマーセンマコトの絵本も絶賛発売中なので気になる方は買いに行ってみてはいかがでしょうか?

 

りゅう君の店

住所/船橋市本町5-11-14

TEL/047-422-6002

営業時間/ 平日15:30〜19:00 土日祝13:00〜19:00

定休日/火曜、第2・第4水曜(*令和2年より水〜土休み)

↓地図はこちら

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