調和から生まれる新しい味わい! 船橋の新星スリランカレストラン「サンライズ」
アーユボワン!(スリランカの公用語・シンハラ語でこんにちは)
遅くなりましたが、皆様明けましておめでとうございます。本年も鎌船カレー部をどうぞよろしくお願いします。
今年最初のお店は、スリランカ料理を提供する船橋の「SUNRISE」です。2016年頃に大阪を中心に西日本でスリランカカレーブームが起こり、以降、関東でも店舗が増えてきていますよね。混ぜていただく味変の妙、スプーン入れを躊躇するほどの彩りの美しさ……。あぁ思い出すだけで幸福な気持ちに♡
独自のスパイス使いでオリジナルの味を編み出す店主たちと、その極上の一皿を求めて三千里。今日もめくるめくカレーワールドへいざ!
場所
JR船橋駅南口、または京成船橋駅から徒歩3分ほど。三菱東京JFJ銀行のATMの角を曲がってまっすぐです。
「SUNRISE」の看板が出ているビルの階段を上がります。
で、この階段がイナバ的にかなりグッときました。
この淡くやわらかな色使いは、日本では普段なかなか目にすることはありません。異国の街を思わせ、胸が高まります。壁には、スリランカの伝統衣装を身に纏った人々や植物の写真がポツリポツリと。
店内は、カウンター4席、テーブル14席。シンプルな中に、店主のマノーリさんが自ら貼った奥の壁紙が爽やかさを演出。伺うと、階段の壁もご自分で塗装されたそうです!
初めて見るメニューがいっぱい!
メニューは、一番人気のカレーをはじめ、フライドライスやコットゥなどスリランカの家庭の味がズラリ。
イナバはスリランカを訪れたことがないため、初めて目にするメニューばかりでした! 気になるコットゥは、ロティ(小麦粉の生地)を細かく刻み、野菜やスパイスなどと炒めた料理。屋台でも定番のようです。素麺のような見た目のイディアーッパは、米粉の麺で、スリランカの主食の一つ。朝食でいただくことも多いとか。と、色々目移りしちゃいますが、もちろん今日はカレーをいただきます。
自分的スリランカカレー史上一位
食欲を刺激する香りとともに運ばれてきたのは、もはやスプーンを入れることすら躊躇させる見た目麗しいカレー様。ワクワクと空腹が一挙に押し寄せます。
中央が鯖、下から右周りにパパダン(豆の粉末と小麦粉からなる薄いせんべい状のもの)、揚げナスと玉ねぎなどの和え物、ジャガイモのカレー、ビーツとココナッツミルク、ダール(豆)カレー、インゲン豆のカレー、サンボール(ココナッツ、玉ねぎなどで作るカレーの付け合わせ代表格)。メインのカレーを囲むように7種が盛り付けられるワンプレート形式です。
鯖カレーだけ食べようとすると、「あまりそういう食べ方はしないんです……」(byマノーリさん)とのこと。失礼しました! ということでレクチャーお願いします。
皿の上で見事に「調和」する
スリランカカレーは食べ方が特徴的で、1,2種類ずつ混ぜながらいただきます。よく「全部混ぜて食べる」と思われがちですが、最初から全て混ぜるのはマナー違反のよう。まずは、パパダンを砕いてまぶします。
では、まずは鯖カレーと揚げなすたちを一緒に。
鯖カレー自体は結構辛くエッジが効いてますが、混ぜることで野菜の甘みや水分などと混ざり合いマイルドに。素晴らしい調和です。時折覗かせるパパダンのパリパリがいいアクセントになって、もはややみつきに。コレとコレの組み合わせはどうかな? と好奇心の赴くままにいろんな味を楽しめるし、とにかく野菜多めで、インドや欧風カレーと比べて油分も少なく、アッサリといただけるのも魅力。バスマティライスの軽さも合う。例え日本米が選べたとしてもバスマティライスを全力でおすすめします。
サンライズのカレー、まじでおいしい。
サンボールは、ココナッツと玉ねぎをレモンや塩コショウなどで味つけした、ふりかけ的な存在です。彼は、何と混ぜても主張し過ぎず、決めるところは決めてくる名脇役と言えるでしょう。
それぞれのカレーやおかずは、素材に合わせてスパイスを使い分けて作ります。ですので、一つ足りとて似たような味はありません。鯖カレーは、トゥナパハ(スリランカのガラムマサラ的混合スパイス)などをはじめ10種程のスリランカのスパイスを使用。中でも唐辛子がキモで、しっかりとした風味を持っているため、ただ辛いだけでなく味わいに深みが出ています。好みの組み合わせでいただいて、最後は全部混ぜてもよし。もう一度言います。
サンライズのカレー、まじでおいしい。
夢だったマイレストラン
この店を一人で切り盛りする店主のマノーリさんは、スリランカ・クルネーガラ出身。「雪と桜が見たくて」2014年4月に来日しました。
大阪の専門学校を卒業後、「故郷の味を知ってもらいたい」と2018年1月にサンライズをオープン。
「父がシェフをやっていたのもあり、一人でレストランをやってみたかった。国内各所を探して、スリランカ人が比較的多い船橋に決めました。船橋では唯一のスリランカレストランじゃないかな」
スリランカでは、女性が一人でお店を持つことは珍しく、ましてや異国の地で!? と、ご両親は反対&とっても心配されたそう。
「去年、お母さんが来てくれて、お店を見てとても喜んでくれました。本当はすぐに辞めると思っていたみたい(笑)」
マノーリさんが作る料理は、どれも母親の味がベース。故郷を思いながら、日々、腕をふるいます。最近は、日本人のお客さんも増えて「頑張ってね」「美味しかった」と声をかけられることも多くて嬉しいとマノーリさんは笑顔で話します。
今後はスタッフを増やし、メニューも大幅に更新して、ますますパワーアップする予定のサンライズ。夢を実現させたマノーリさんの笑顔がとっても印象的でした。 定休日の木曜日以外は通しで営業しているので、ぜひ時間を見つけて食べに行ってみてください♩
サンライズ
住所/船橋市本町4-5-18 小泉ビル 3F
TEL/047-779-3413
営業時間/11:00~23:00
定休日/木曜
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