小松菜生春巻きは必食! タイの路地裏にトリップできる「タイ料理バル チャンカーオ」
サワディーカー!(タイ語でこんにちは)
日に日に春の気配が色濃くなってきた今日この頃。イナバは絶賛花粉症です。今年もスゴイ……
暖かくなってくると、屋台のアジア飯が恋しくなるのは私だけでしょうか。気温上昇とともに、開放的な気分になるからかな?
行き交う人々の熱気とムワッした空気に包まれた東南アジアの路地裏で、一人いただくアジア飯ほど美味しいものはありません。そんな空気感を求め、訪れたのはタイ料理バル チャンカーオ。このゆる〜い感じの佇まい。もちろん吸い込まれるように即入店しました。
場所
JR船橋駅北口を出て、イトーヨーカドーにぶつかったら左折。東葉高速鉄道・東海神駅方面に向かい、住宅街を3分ほど歩きます。途中に、長与千種の体育会系酒場Ring Sideというお店がありました。めっちゃ気になる。
店内は、カウンター2席と4人掛けテーブルが5卓。カラフルなテーブル&椅子は、ご主人自らがタイで選んで購入したもの。バンコクの路地でよく見かける、あのテーブルですよ、皆さん! 雰囲気サイコーです!
メニュー
ランチメニューはこちら。メインは日替わり含む7種からチョイス。セットには全てに小松菜生春巻きとドリンクが付きます。
グランドメニューはこちら。とにかく品数が多い! 小松菜やホンビノス貝など船橋を感じるメニューもちらほら。
今日は、リピート率が最も高いというとれたて小松菜の生春巻きと、オーナーシェフ・坂本貴史さんイチオシのチムチュムをいただきます!
船橋の小松菜に惚れ込んだ
「船橋漁港の朝市で、小松菜を売っている親父さんに会ったんです。食べてみたら生でもイケる!ほど美味しくて感動。すぐに、その小松菜を栽培している西船橋ひらの農園へ行き、畑を見せてもらいました」(坂本さん)
できるだけ地元産の素材を使いたいという坂本さん。以来、小松菜とパクチーは同農園のものを使っているそうです。
いつも採れたてを仕入れいているので鮮度は折り紙つき。赤い自転車に乗り、週に一度は畑に採りに行っています。
生の小松菜の葉を数枚重ねて、小松菜の茎の部分とニンジン、卵焼き、赤玉ねぎ、茹でた鶏肉を包み込む。ダイナミックな見た目です! スイートチリソースをつけていただきます。
シャキシャキ
じゅわ〜
いやいや、生の小松菜ってこんなに美味しいの???? 何よりも印象的だったのはそのみずみずしさ。肉厚の葉とシャキシャキの茎は、えぐみ・クセがまったくなく、程よい甘みがあってさわやか。スイートチリソースが相まってエスニックな雰囲気に。ソースに入ったピーナッツも個人的にツボ。うまー
超・絶・美・味!!!
小松菜はビタミン類やミネラル類、食物繊維を豊富に含んでいるため天然のマルチサプリと言われているほど。生食であれば、これらの栄養分を逃すことなく丸ごと摂取できますよね。青臭さが苦手という人にも全力で勧めたい!
続いて登場したのがチムチュム。タイ北部・イサーン地方やラオスで食べられているモツ鍋です。イナバはタイもラオスも何度か行きましたが、チムチュムは初体験! わくわく
蓋を開けると、レモングラス、ナンキョウ(タイショウガ)、コブミカンの葉、パクチーファラン(パクチーと同じセリ科のハーブだがパクチーではない)などを煮込んだ特製スープが。ハーブが醸す独特な香りが鼻腔を刺激し、一気に空腹が押し寄せます。
ナムチムジェオは、タマリンドやタイの醤油、粉唐辛子などで作るイサーン料理によく使われているピリ辛のつけタレ。白い小さなツブツブは、お米を炒ったものだそうです。
モツのくさみなどは、ハーブ類によってかき消され、やさしい味わい。食べやすくて美味しい!! ナンキョウのピリッとした爽快な辛味と香りが、スープ全体を引き締めます。スープのみでも味わいたいところですが、「タイではなぜかスープは飲まないんですよね」とのこと。もったいない! お店では、〆にご飯をオススメしているそう。
小松菜サワーの登場です。
小松菜とライチをミックスした人気のドリンク。程よい甘みがあり、全体的にはクリアでスッキリとした味わい! グイグイいけそう。特に女性に人気だそうです。
「こればっかり飲む人もいますよ〜」
この後、パクチーサワーも出していただきました。パクチーが死ぬほど苦手なイヨリ編集長、涙を堪えた必死のトライで「う……うん。これならイケる……!」とのこと! 西船橋ひらの農園の新鮮なパクチーとタイのフルーツ(秘密)をミックスしているので、草原を思わせるようなアノ独特な香りが和らぎ、かなり飲みやすくなっています。ちなみにイナバはパクチー大好き。
タイはぼくの青春
青森県で生まれ、千葉県で育った坂本貴史さん。本当は科学者になりたかったそう。
「進学校に通っていたんだけど、途中で本ばっかり読むようになって勉強をしなくなっちゃった(笑)。本当は、科学者になりたかったんですけどね。料理を作ったり食べることが好きだったので、高校卒業後は料理の専門学校へ進みました」
専門学校卒業後は、本場のフレンチを学ぶべく1年間フランスに留学。配属先のパリ近郊にある小さな村のレストランで、日本人は坂本さんたった一人。フランス語が飛び交う厨房で、必死に学んだと言います。
「フランス時代は辛いことも多かったなぁ」
帰国後は、フレンチレストランに就職。22歳で初めて訪れたタイにすっかりハマってしまい、しばらくは日本のレストランで働く⇄タイで遊ぶ を繰り返していたそう。その数年間を坂本さんは「青春」と言い切ります。
「タイは、色々ぐちゃぐちゃしているの。そこがいい。刹那的に生きている彼らを見て、これでいいんだって気持ちが楽になった」
都内のフレンチ・イタリアン・エスニックレストランなどで経験を積み、ついに2015年7月にチャンカーオをオープン! 奥さんのためにタイ料理を作ったり食べたりしているうちに、タイ料理の魅力にハマってしまったと言います。
床や壁をはじめ、看板やカウンター、黒板などお店のほとんどは坂本さんの手作り! 壁は、麻布を手製の米糊で貼り付け、その上から漆喰を塗り込んだそう。もはや職人技。
店内のカラフルな色のテーブルや椅子、食器、カトラリーもすべてタイで購入。
坂本さんがフレンチのシェフと聞いて納得。どの料理も緻密で繊細。ベースがしっかりしているから、遊びがあっても味わいがブレないんです。
ガラガラと引き戸を開ければそこはタイ。ゆったりとした時間が流れる店内で、本場の味が楽しめますよ。日々に追われ、ちょっと息抜きしたい方にもおすすめです! 夏になったらTシャツにビーサンを履いて訪れたい、そんなお店でした♡
タイ料理バル チャンカーオ
住所/船橋市本町7-9-6
TEL/047-406-4788
営業時間/ランチ 11:30~14:15(LO.13:45)
ディナー 18:00~23:00(LO.22:00)
定休日/日曜
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