創業114年!昭和初期の貴重な木造建築で今も営業を続ける老舗酒屋「張替酒店」@大久保
船橋から大久保へ行く途中、東金街道沿いにあるこちらの一軒のお店↓
もう一目見た瞬間から、この立派すぎる建物の佇まいに一目惚れしてしまいました。さぞかし歴史ある酒屋さんなのでしょう。
しかし歴史ある酒屋さん、なかなか取材は難しいかもと躊躇していましたが「悩むなら申し込んでみよホトトギス」と天のお声が聞こえたような気がしたので取材を申し込んだら快諾いただけました。
というわけで今回ご紹介するお店は「張替酒店」です。
場所
東金街道沿い、京成大久保駅に通じる商店街「ゆうロード」に交わる少し手前にあります。
店内、品揃え
木造建築の店内は古さを残しながらも、棚や配置が現代的なセンスを感じるレイアウトになっていて、まさに温故知新という言葉がふさわしい感じです。
日本酒は約15蔵、焼酎は約5蔵、他にワインは国産ワインも含めて海外のものまで豊富に揃っています。ちなみに奥にはワインセラーもありました。
歴史を感じる数々
4代目店主の張替正信さんに、お話を聞きながら店内を案内してもらいました。
張替酒店の創業は1905年(明治38年)で、今年でなんと創業114年になります。
この建物は昭和6年に建てられて、今もなお現役で実際に住居としても使っているというのだから驚きです。釘を1本も使わずに組み上げられたそうで、今でも改修などで大工さんが来るとみなさんその技術の高さにビックリすると言います。
大久保は現在の日本大学、東邦大学のあった場所に陸軍騎兵旅団の指令本部が置かれており駅前から続く商店街も含めて周辺には御用商人が軒を連ねていました。だから歴史あるお店もいまだに残っていて、張替酒店もその一つ。
騎兵出身だった初代の張替一郎さんがお店を立ち上げ、以来終戦まで御用商人として軍に出入りしていました。そのため敷地の奥には、軍の偉い人を招いて宴会を開く離れもありました。
この場所で生まれ育った正信さんは、学校を卒業して一度は旅行会社に就職し、添乗員としてツアーの案内で全国を回りました。その後実家に戻り父の手伝いを始め、30年以上酒屋を一緒に営みました。
自分の生まれ育った家でもあり、素晴らしい造りなのでなるべく綺麗に残したいと、店内のレイアウトも昔の良さを崩さずに現代的なレイアウトに変えていったという正信さん。自分が美味しいと思ったお酒は直接蔵元へ行き仕入れ先を開拓して行きました。
「今はお酒もネットで買う時代ですが、好みを聞いて、それに合うお酒を会話の中で提案していくというのは、やっぱり対面販売ならではですよね。加えてこうして残している古い建物をお店に来て見ていただけるのも、一つの楽しみにしていただければ嬉しいですね」と語ってくれた。
確かに酒を買うだけならコンビニでも買えるこの時代。それでも張替酒店が続いているのは脈々と続く歴史に裏打ちされた信頼あってのものでしょう。それに加えてこのお店、建物そのものが魅力の一つになっていますね。
まだ行ったことがないという人は、是非一度訪ねて見てはいかがでしょうか?
張替酒店
住所/習志野市大久保1-9-8
TEL/047-472-0018
営業時間/9:30〜20:00(土日〜19:00)
定休日/火曜日
備考/Pあり(店舗向かい)
↓地図はこちら
【周辺の人気記事】
■元パティシエが作る天然素材シロップを使ったふわふわのかき氷「mizoreya(みぞれや)」
■京成大久保で常に進化し続ける1杯!「ramen case-K」(ラーメンケースケー)
■千葉県のラーメン黎明期から戦い続けるレジェンド「パンケ 京成大久保店」
■安房の国が生んだ二刀流の侍が京成大久保に凱旋!「麺屋 時茂 大久保店」
■三山央町商店街にある自家焙煎コーヒー豆販売店「HATCH COFFEE ROASTERY」