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2019-02-18

六実駅近く、先代から受け継いだもつ煮・探究心が生んだ白味噌ラーメン「ふるたちばな」

 

突然ですが、皆さんは心に残る「思い出の味」はありますか?故郷の味両親の味祖父母の味・・・思い出の味は時として「ソウルフード」と呼ばれ、その人に大きな影響や力を与えます。今回はそんな「ソウルフード」を胸に街道で勝負するお店に来ました。

こんにちは!自称日本一ラーメンを食べているアスリート(自分調べ)こと一場治之進です。

第19回はそんな1杯を求めて「ふるたちばな」に向かうべく六実駅を降りました。

 

場所

最寄り駅は六実駅になる。出たら県道8号線方面へ

今回、突撃する「ふるたちばな」は東武アーバンパークライン「六実駅」を降りて右手。線路沿いに進み、踏み切りを渡ると県道8号線(通称:船取線)にぶつかります。その県道8号線我孫子・取手方面に進むと右手にあります。距離にして約500m程(佐津間交差点から約300m)です。駐車場完備は嬉しいですね。

県道8号線を我孫子方面に進むと右手にある。

黄色い建物なので通りからも分かりやすいですね。外観はカフェの様にも見えます。

黄色くかわいいカフェの様な雰囲気

店頭にはためく「もつ煮」の幟がイチバの食欲を刺激します。イチバは「ラーメン」も好きですが、「もつ煮」全然Welcomeです!

「もつ煮もありますよ!」と、興奮気味のイチバ

「イチバさん。今日はラーメンの取材ですからね」と言うイヨリ編集長の声が聞こえた様な気がしましたが、超高速で逃げるように店内に入り「ドップラー効果」良く聞き取れませんでした(確信犯)。

もつ煮なんてニクいなぁ~と、先に入店するイチバ

 

店内・メニュー

店内はカウンター5席・テーブル4席×1・3席×4の21席です。入った瞬間からアットホームな雰囲気で、初めて来た気がしない心地良さがあります。

入店すると、温かく迎え入れてくれるような雰囲気が心地よい

入口近くにはコーヒーの(セルフ)サービスも。どこか喫茶店の様なくつろげる気分になり、取材を忘れそうです。

コーヒーがセルフサービス!歓迎されているなぁ~

メニューは数多くありますね~。麺類炒飯類モツなど・・・モツのメニューがかなり多く、モツに力を入れているのが分かります。そう・・・・「モツに力を入れてるのが分かります」・・と、実際に口に出してイヨリ編集長に猛アピールするも届かず。

「もつ」に力いれているのが分かるラインナップ・・やはり「もつ」は気になる・・。

ラーメンのラインナップ。かなり種類が多い・・。「背脂チャーハン」も気になる・・。

店長の宮原さんにオススメを聞くと「白味噌らーめん」との事なので、それをお願いしました。

 

調理

調理中は集中したいという意図から厨房内は客席からは見えないようになっています。

今回は特別に横から少しだけ見せてもらいました。

宮原店主の横顔。厨房が見えないのはお客さんに出す物を作るのに集中するため

調理は店主の宮原さんと奥様の二人三脚で、夫婦の連携がしっかりと取れていました。

宮原さんが集中する外ではイチバがはしゃいでいる。空間作りも「宮原流」おもてなしなのだ。

 

編集長の「もつ煮」レポ!?

「白味噌らーめん」・・・と、思ったら「もつ煮」が出てきてイチバは拳を握りしめました

美味そうな「もつ煮」が出てきた!宮原さん、優し過ぎです!

冒頭の通り、イチバは「ラーメン」も好きですが、「もつ」も大好きです。今回は「マッスルもつ煮レポ(第1回)か・・と、思っていると・・・・

店内を見回すと「もつ」が看板メニューなのが分かる

背後のイヨリ編集長の目が光っていました。

「もつ」偏差値の高いイヨリ編集長の分析が始まった・・・。

「このもつ美味いですね!シロもつメインで柔らかい!臭みをしっかり消しているのにモツ本来の野性味も絶妙に残されていて…凄いなこれ。絶妙な油の残り加減だよ。」

完全にプロの目になっている・・・

イヨリ編集長の「もつ経験値の高さ」に圧倒されながらも、「もつ」の弾力を残しながらも柔らかく煮込まれた食感に舌鼓します「しっかりコクあるけど、サラッとしている。これはあとひく旨さだ」

確かに、言われた通り「サラッと」しながらコクがありますね。美味しいです。それに、やさしい味付けですね。

編集長を唸らせた「もつ煮こみ」。優しくコクのある味付けだ!

 

一場治之進の「ラーメン」レポ

そして、お待ちかねの「白味噌らーめん」が登場しました。

これが「ふるたちばな」の「白味噌らーめん」

食べる前にイチバが注目したのは「チャーシュー」です。厚めのバラチャーシューですが、煮込んで・炙られています。手が込んでいますね。この時点で仕事の丁寧さが分かります。

一口の前に分かる店主の丁寧な仕事。この時点で期待が膨らむ。

スープ豚骨メインの文字通り骨太で厚みのある味です。ドロッとしている訳ではないのですが、味噌のポタージュとでも思ってしまうコクと甘味が効いている独特な味付けで美味しいです。

豚骨メインで厚みのある味だ!

白味噌を使っているせいなのか、味噌の主張が強くなく豚骨の出汁感が主導権を握っています。とは言っても口の中に味噌特有のコクが広がるので、味噌ラーメンとして物足りなさは皆無です。

まさに「味噌」のポタージュスープ。コクが強い!

麺は県内の製麺所から仕入れているややウェーブがかった中太麺で、加水率は高め。モチモチとした食感がポタージュの様なスープにしっかりと合っています。スープの口当たりとモチモチ食感の麺の組み合わせで、全体的に角のない優しい仕上がりになっていますね。どこか先程食べた「もつ煮」に似た雰囲気のある1杯です。

ややウェーブがかった中太麺。ウェーブが具材も巻き込んで持ち上げてくれる。

ネギコーンメンマ・海苔・・そしてトロトロの半熟煮玉子です。このトロトロの半熟煮玉子のトロ具合は絶妙ですね!!美味いです。

この半熟具合は絶妙!!

後半まで安定して惹き付けられるラーメンだ!!

そして今日も「汁完」・・。

2品食べてみて思った事があります。どちらも濃厚さに頼る事無く旨味とコクがしっかり出ている事。全体的に尖りが無く優しい味である事・・。もつ煮」「ラーメン」・・この2つには共通点があり関係がありそうですね・・。まずはお話を聞いてみようと思います。

とは言え、「もつ煮」「らーめん」でお腹いっぱいで動けないイチバ。・・幸せだ・・。

お店のこと

店主の宮原さんにお話をお伺いしました。

宮原さんは船橋市出身で、父親は秋田出身・母親は福島出身でした。ご両親は馬込沢駅近くで「よしのや」と言う定食屋を経営されていたそうです。メニューはラーメンからカツ丼・もつ煮込みなど幅広く出していたそうです。

手間隙掛けていて、優しい味付けの品・・・・どんなドラマがあるのか??

若い頃からお店を手伝っていた宮原さんは2代目。

跡を継いだ後に一時カラオケをメインにした飲食店に変えたそうです。

「当時はファミレスやコンビニが次々と出来て、普通の定食屋では淘汰されてしまうと考え、当時ブームだったカラオケを取り入れました。カラオケをメインにしてお客さんは増えましたが、同時に料理を食べてもらう機会が減ったんですよね。」

自分の料理を食べてもらいたい。

かつて両親が定食で地域の人々の胃袋を掴んだように、自分ももう一度料理で勝負したい!その想いからカラオケ店を辞め、場所を新たにここ六実で飲食店を開くことになりました。

 

思い出のもつ煮

かつて「よしのや」でも出されていた「もつ煮」・・・。

「私が10歳ぐらいの頃、お店(よしのや)はとても繁盛していて、子供(自分)のご飯なんてまともに作る暇がないほど忙しかったんですね。だからご飯に煮込みを乗せたものが私のご飯でした。それがやっぱり自分にとっての思い出の味なんです。」

もつ煮にこだわる所以は、宮原さんの子供の頃の思い出の味「両親の作ったまかない飯」だったからなのですね。その思い出の味が今の看板メニューになっているなんて、宮原さんにとって「もつ」のメニューは思い出の味であり、今を頑張る為の「ソウルフード」なんだなぁ~とイチバは思いました。

「思い出の味」であり「ソウルフード」。「もつ」は色々な旨味と想いで煮込まれる

もちろん「もつ焼き」「もつ煮込み」はご両親直伝で、煮込みも、もつ焼きも足掛け3日かけて仕込みを行うというのですから、そりゃあイヨリ編集長がビックリするぐらい柔らかくなる訳ですね。

ちなみにラーメンは今回いただいた白味噌ラーメンはオリジナルのスープですが、醤油ラーメンやタンメンのスープはご両親から教わった“よしのや”の味なのだそうです。

もつもラーメンも味を受け継いだとはいえ、レシピをもとに作り方は試行錯誤して改良しているそうです。

その探究心があるからこそ、クオリティの高い白味噌ラーメンを作り出せる訳ですね。

「よしのや」の味が生きた「背脂醤油らーめん」。

宮原さん!温かい気持ちの詰まった「もつ」と「ラーメン」ご馳走様でした!!

 

マッスルコメント

多くの想いと手間が詰まった「もつ」「白味噌らーめん」を食べて!!地元でマッスル勝負!!(友情出演:鎌ヶ谷市在住 BeefSasakiJapanCiassic フィジーク チャンピオン 真子氏)

 

ふるたちばな

住所/鎌ヶ谷市中佐津間2-3-1

TEL/070-1413-0852

営業時間/平日11:00~15:00 17:00~21:30(LO) 土曜11:00~23:30(LO) 日曜11:00~21:30(LO)

定休日/木曜

↓地図はこちら

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